〝地獄のキャンプ〟を予告だ。巨人の阿部慎之助作戦兼ディフェンスチーフコーチ(42)が25日に、ジャイアンツ球場でこの日最終日を迎えた秋季練習を振り返った。

 新設されたディフェンスコーチという役職の統括を務めることとなる阿部コーチ。秋季練習中にはこれまでとは別の視点からグラウンドを見守っていた同コーチは「ディフェンスってことでね、主にバッテリーを見ると思うんだけど、そこの意識改革ができたらいいかなと思います」と、今後の方針を明かした。

 複数の役職を経て多くの収穫を手にした。今季途中には二軍監督から一軍作戦コーチへ配置転換されるなど、阿部コーチにとっても激動の1年となった。「難しさは永遠のテーマだろうね。言い方であったり伝え方であったり難しいというのは分かってるし、一軍行っても同じだと思うんだよね。自分がどうしたら(選手が)どう動いてくれるのか。そういうのを日々勉強しながらやっていかないといけないなと、一軍に行って改めて思ったよね」と、自身の意識改革にも及んだようだ。

 一軍へと指導の場が移っても〝阿部流〟指導で選手を鍛え上げる。オフ期間の若手選手への〝宿題〟は「いや、ないよ、特に。もう言ったもん。やんないやつはやんない。やるやつはやるでいいのよ」としながらも「あるピッチャーに『キャンプで翌日起きるのが怖かった?』『くたくたになったことある?』って聞いたら『ない』って言うの。だから覚悟しとけって」とニヤリ。早くも地獄の春季キャンプを予告した。今季見えた課題でもある「若手の底上げ」のため、鬼軍曹が一肌脱ぐ。