2年連続のレギュラーシーズン2位に終わった阪神は、29日に甲子園球場で全体練習を行い、来月6日から始まるCSファーストステージ・巨人戦(甲子園)へ向け再起動。右ハムストリングの張りでシーズン最終盤にチームから離脱した近本や、コンディション不良が心配される左腕・高橋も姿を見せ、復調をアピールした。

 練習終了後、報道陣の取材に応じた矢野燿大監督(52)は「徐々に気持ちをつくっていって(CS初戦の)6日に上げていってもらえれば。選手たちもシーズンが終わったばかりなので、あえて尻を叩く必要はないと思う」。今後、本拠地・甲子園球場などで練習試合もはさみつつ、ゆっくりと短期決戦へ向け状態を上げていく考えだ。

 近本も別メニュー調整ながら、打撃ケージに入り快音を連発した。チームの切り込み隊長として、欠かすことのできない背番号5の状態について矢野監督は「現状の回復加減と状態からみるに、まあいけるんじゃないかという目星はついた」と言及。実戦に出場させ状態を見極めながら「ゴーサインを出せれば」とした。

 ポストシーズンで大車輪の活躍が期待される左腕・高橋も「状態は問題ないと思うし、自分としても(CSで)投げる気持ちでいる。少しでも勝つ確率が上がるピッチングをしたい」と意欲を燃やす。またも頂点へ届かなかった悔しさを胸に、今は静かに心身の傷を癒やす。研いだ牙で、巨人とツバメを虎が食いちぎる。