度重なる背信行為でロッテから契約解除された清田育宏外野手(35)の「背番号問題」が難航する可能性が高まっている。

 日本野球機構(NPB)は28日に清田を自由契約選手として正式に公示。この結果、清田がつけていた背番号「1」は今後、他の選手が使用することができるようになった。このためSNS上ではロッテの1番について、様々な意見が交錯。「来季以降、有望な新人に与えればいい」という声や、阪神で長年1番を背負っていた鳥谷に「浄化してもらうべき」などと活発な議論が繰り広げられている。

 確かに新人や鳥谷が背負えば、清田が残した「負のイメージ」は払拭できるように思える。だが、チーム関係者は「そんな簡単に解決できる問題ではない」と神妙な面持ちでこう続けた。

「背番号1は選手、特に野手の憧れの番号ですが、さすがに新人でも1番は避けますよ。清田が残した世間のイメージが悪過ぎますから。プロ入り直後の新人がそんな〝余計な負担〟を背負う必要はないですし、本人だけでなく送り出す親御さんや学校関係者も嫌なはず。かといって清田の愚行を知る球団側から新人に『1番はどうですか』とも薦めにくいですからね」

 一方、鳥谷につけてもらうのも容易ではない。阪神での実績やロッテ移籍後のチーム貢献度を考慮すればありえる話だが、どのチームも「背番号1」はチームの中心選手がつける。古巣で長年背負った鳥谷はその重みを熟知しており、そんなレジェンドが途中出場中心の現在の立場で再び…、となれば複雑だろう。

「本人が望めば問題はないが、鳥谷自身がどう判断するのか」とは前出関係者。諸事情が複雑に絡み合う案件だけに、当面の間は誰も背負うことのない「半永久欠番」状態となるかもしれない。