西武・平尾コーチ〝窃盗退団〟の波紋 「他人を臆せず注意できる人」がなぜ…

2020年11月02日 11時24分

2011年10月、オリックス戦でサヨナラ犠飛を放ちナインに祝福される平尾氏。人望は厚かったのだが…

 西武・平尾博司二軍打撃コーチ(44)の不祥事退団が波紋を広げている。

 球団は1日、契約違反のため同コーチとの契約を10月31日付けで解除したことを発表した。理由は所属選手2名の私物を窃取した事実が判明したためで、10月16日に選手の1人から球団に盗難被害の申し出があり球団が調査したところ、平尾コーチ本人もこの事実を認めたというもの。

 これにより現場及び、球団との信頼関係は破壊され、同コーチには同日から自宅待機命令が。31日を持って契約が解除された。

 明るい性格と人望から2012年の現役引退後は球団職員として裏方に回り、地域事業担当として「ライオンズアカデミー」の地域貢献活動に専念。平行して地元のテレビ局やラジオ局でレギュラー番組を担当するなど、19年にコーチとして現場に戻るまではライオンズに対する有形無形の貢献をする熱血漢だった。

 突然報じられた今回の退団劇について関係者は一様にショックを受けている。

 これまで平尾コーチに全幅の信頼を置いてきた関係者の一人は「人として信頼できる人間だったから(事実として)受け止められない。経済的に困っているような感じはなかったし、羽振りがいいわけではないけど細かいことに気が付くタイプで、ちょっとした差し入れをしたり律儀な人だった。礼儀にも厳しく、他人が間違っていることをしていたら人前でも臆せず注意できるような人」と声のトーンを下げた。

 一方、別の関係者は「彼の自宅は今でも関西にあって奥さん、子供とは別居生活。今年はコロナ禍の影響もあって人には言えない何らかのストレスを抱えていたのかもしれない」と言及。総じて関係者の声は「信じられない」というもので、同コーチを悪く言う声は聞こえてこなかったが…。

 魔が差した、ということなのだろうか。何ともやりきれない退団劇となった。