火の玉守護神・藤川球児を全国区にした清原氏の一喝「ケツの穴が小さい!」

2020年09月01日 05時15分

清原を三振に討ち取った藤川(2005年4月21日)

 さらば火の玉守護神! 阪神は31日に日米通算245セーブを誇る藤川球児投手(40)が今季限りで現役を引退すると発表した。コンディション維持が困難として本人から申し入れがあり、球団が了承した。今季は登板11試合で1勝3敗2セーブ、防御率7・20と不調。8月半ばから再び二軍落ちしていた。残りシーズンで名球会入りの条件である日米通算250セーブの偉業達成を目指すが、そんな藤川を「チン〇コついてんのか事件」当時から知る本紙虎番記者が、意外な〝火消し秘話〟を明かした。

 名球会入りまで残り5セーブでの引退発表。過去の数字には関心がなく「自分の評価は〝時価〟」と鮮魚扱いにする藤川らしい決断だったと思う。栄光の数々は説明するまでもないが、記者が最も印象に残っているのは一流選手になってもなお残る、清原和博氏への「感謝」だ。

 2017年5月30日、敵地ロッテ戦で史上最速となる1000奪三振の記録を達成した球児は「何とも思っていない」とそっけなかったが、一方で奪三振記録を振り返った際に「僕にとって清原さんの存在は大きかった。自分を大きく育ててもらったのも、あのひと言が大きかった。一番印象があると今でもそう思っていますよ」と明かした。

 あの「ひと言」とは05年4月21日の巨人戦(東京ドーム)でのこと。7回二死満塁で相手は清原。フルカウントから藤川はフォークを投げ、見事、清原から空振り三振を奪ったが、真っすぐ勝負と思い込んだ清原は「ケツの穴が小さい! チン○コ付いてんのか!」。この清原のひと言で藤川の名前は一気に全国に広まった。

 当時の岡田監督も「そっちこそ、キン○マついてんのか!」と応酬するなど、球界でも大論争になったが、藤川は「あのころはこうやって抑えようとか、ずっと考えたりで楽しかったんです。さらに上にいくためにはどうしようとか」と感慨深く語っていたのを覚えている。実際、そのシーズンオフに藤川はヒザの手術を余儀なくされた清原に「早く復帰してください」と本人に懇願までしている。清原の「チン〇コ発言」こそが、今の藤川の〝土台〟となったと思う。

 復帰といえば私事で恐縮だが、昨年末に記者が脳梗塞で入院、手術した際、藤川とは何度かメールでやりとりをしてよく励まされた。病状への悩みや愚痴をこぼすと「僕は右ヒジ手術してここまで我慢ばかりで我慢強く、忍耐強くなりましたよ、多少ですけど。いつかそんな日が近い将来来ますよ」。そして「早く復帰して僕を叩いてくださいね。その方が力でるんです」など、絶妙の言い回しで…闘病中も見事な〝火消し〟を決めてくれた。

 ワンパターンだから「お疲れさま」とは言いません。また〝球児節〟で元気にさせてください。