中日・福田永将内野手(31)が今季14年目にして初の全試合出場へ向け、なりふり構わず後輩投手に“弟子入り”していた。

 16日現在、沖縄・読谷で単独自主トレを敢行しているが、出発前のナゴヤ球場で居合わせた小笠原慎之介投手(22)に頭を下げて、1年間けがをしないようにするための投げ方のレクチャーを受けた。福田は「ずっと投手から、下半身を使ってなるべく肩、ヒジに負担をかけないような投げ方はどうしたらのいいのかを教えてもらいたいと思っていたので。慎之介から体重移動とか上半身をあまり意識せず、下半身主導でどうやって足の使い方をすればいいかを聞けた」と力説する。

 今回“師匠”を務めた小笠原も福田の姿勢に感服。先輩野手から質問を受けたことに「そもそも野手の方とコミュニケーションが取れたことが僕にとってもすごくプラス。普通はどこかにプライドがあって後輩に聞くのもなあというのはあると思うけど、うまくなるためには僕も必要だなと思っていましたし、いいことは後輩でも先輩でも関係なく何でも聞くことは大事なことだと思う。そうやって福田さんの引き出しの中に僕が少しでも力になれたと思うとうれしいですね」と感激している。

 昨季は開幕スタメンを逃した福田は、9月に自身初の月間MVPに輝くなど、18本塁打、66打点をマークし、キャリアハイの成績を残した。しかし、2度の二軍落ちもあって105試合の出場にとどまるなど、能力はありながら、これまで肩やヒジなどのけがに泣き、プロ13年間で規定打席に到達したのは2018年の一度だけ。後輩投手に“弟子入り”してまで、けがをしない投げ方を学んだ福田が今季こそ全試合出場を果たすつもりだ。