巨人・小林 実は複数年契約だった

2019年12月10日 16時30分

年俸が1億円の大台に到達した小林。視線の先に見えるものは…

 異例の“大トリ更改”となった。巨人・小林誠司捕手(30)が9日、契約更改交渉に臨み、4000万円増の1億円でサインした。4年ぶりに100試合出場を切り、若手も台頭するなかでの大幅増。会見では「僕も1年、1年が勝負」と単年契約であるとしたが、実は3年の複数年契約を結んだとみられる。背景には来季中にも国内FA権を取得する小林の流出阻止だけでなく、原監督の現行FA制度、人的補償に対する“対抗措置”の意味合いもある。

 プロ7年目にして初の大台突破。小林は「守備に関してすごい評価をしていただきましたし、来年以降、投手を引っ張っていってくれと言われたので、それに関しては自信を持ってやっていきたい」と言い、年俸の大幅増にも「そこに関しては責任を持ってやっていきたい」と表情を引き締めた。

 92試合出場で打率2割4分4厘、2本塁打、19打点。それでも高評価を受けたのは「彼の働きからすればずいぶん安い」と評した原監督の一声がある。今季は炭谷、大城との捕手3人体制になったが、指揮官は「本人がどう思っているか分からないが、小林はこれからもジャイアンツに必要な選手。もちろんまだ足りない部分もあるが一年を通して試合に出られる強さがある」とも語っていた。秋季キャンプ前には年俸の大幅増と複数年契約を球団に進言。指揮官からの高評価を伝え聞いた小林は、喜びを隠さなかったという。

 原監督が複数年契約も提案した背景にあるのは小林のFA流出阻止だけではない。「FAしたら参加するのがジャイアンツ」と語り、積極的なFA制度の活用を推進するうえでネックとなる、プロテクト枠の少なさへの対応策でもある。

 あくまで原監督の理想は人的補償撤廃だが、一朝一夕には変わらないのが現状。ならば複数年契約という“プロテクト”を施すことで守ろうということだろう。原監督も「必要な選手は複数年でしっかり守る。それが我々の考え方」とも語っている。

 契約後の会見で契約年数について聞かれた小林は「別にあの…そうですね、僕も一年一年勝負なんで。今年も勝負でしたし、毎年毎年レギュラー争いして、来年ももちろんそうなると思う」と話し、球団からの複数年の提示も「それはないですね」と否定していたが、高いモチベーションとともに強い責任感を持ったに違いない。

 生え抜きでは坂本勇に次ぐ複数年契約をゲットした小林が“大トリ”で幕を閉じた巨人の契約更改。いよいよハワイV旅行へ出発する。