日米のファン、メディアが大注目した29日(日本時間30日)にアナハイムで行われたエンゼルス―ヤンキース戦は記憶に残る一戦だった。エンゼルスの大谷翔平投手(28)が5回に2試合連続となる勝ち越し29号2ランを放てば、ア・リーグMVPを争うヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手(30)は負けじと8回に中堅へ特大の50号を叩き込んだ。MVPを争う両雄のアーチ競演に4万4537人の観衆は大熱狂。ニューヨーク・ポスト紙は「大谷に台無しにされた」とガックリ、オレンジ・カウンティー・レジスター紙は「大谷はMVPポイントを自分で稼げることを示した」と大絶賛した。
アーチ合戦の先手を取ったのは大谷だ。同点の5回二死一塁で相手先発・右腕モンタスのスプリットを捉えた。カウント1―2からの4球目、外角低めのスプリットをバットの先で拾うと右手一本で振り抜いた。角度28度、打球速度102・7マイル(約165・3キロ)で右中間へ伸びると打球を追ったジャッジの頭上を越えてそのまま飛び込んだ。
2試合連発の勝ち越し29号2ランは飛距離398フィート(約121・3メートル)の完璧な一発。これで通算175本塁打の松井秀喜も届かなかった日本選手初の2年連続30号に王手をかけた。
ジャッジも負けずに50号を放った。2点を追う8回一死で2番手テペラの真ん中に甘く入ったカーブを一振りで仕留めた。打球速度111・1マイル(約178・8キロ)で中堅へ放り込んだ。飛距離434フィート(約132・3メートル)の特大弾だった。50発の大台は2017年以来、2度目だ。50号を複数回記録したのは史上10人目で、球団ではベーブ・ルース(4度)、ミッキー・マントル(2度)に次いで3人目だ。
ヤンキースの地元紙ニューヨーク・ポスト(電子版)は「アーロン・ジャッジの歴史的な夜は、大谷翔平により台無しになった」と大谷に恨み節だ。ただ、大谷にしてみれば5月31日(同6月1日)からのヤンキー・スタジアムでの3連戦のお返しだ。31日の初回に中堅フェンス越えの大飛球をキャッチされ、先発マウンドに上がった1日(同2日)のダブルヘッダー第1試合では3回に左中間に特大弾を浴びている。逆に一発では足りない。
一方、エンゼルスの地元紙オレンジ・カウンティー・レジスター(電子版)は「エンゼルスがヤンキースに切り込む中、大谷翔平もアーロン・ジャッジも本塁打を放った」と伝えた。
「月曜日、ア・リーグMVP候補2トップが同じフィールドで互いの実力を見せ合い、共に説得力のあるステートメント(声明)を発表した。このシリーズでの大谷の登板予定はなく、彼らの直接対決は見られないが、それでも大谷は自分がMVPポイントを稼げることを示している」と大谷の2年連続MVPに期待をかける。
ロサンゼルス・タイムズ紙は「MVP対決において、大谷翔平の大砲がヤンキースとアーロン・ジャッジを倒す助けとなった」と大谷を称賛した。
大谷とジャッジのMVPを巡る戦いは今季だけではない。今後もライバルとしてどんなストーリーを見せてくれるのか楽しみだ。












