球団史に刻む一発が、シンシナティを熱くしている。米メディア「ヤードバーカー」が報じたのは、レッズのエリー・デラクルーズ遊撃手(24)が、球団の象徴だった故ピート・ローズ氏(享年83)の現役時代を上回る記録を打ち立てたという話題だ。

 デラクルーズは21日(日本時間22日)、敵地レイズ戦に「3番・遊撃」で出場し、2本塁打を含む6打数3安打5打点の大暴れ。レッズは12―6で快勝し、連勝を5に伸ばしてナ・リーグ中地区首位の16勝8敗とした。デラクルーズの1試合2発はメジャー通算6度目で、レッズのスイッチヒッターとしてはローズ氏を抜く球団最多。球団にとっても24試合終了時点で2006年以来の好スタートだ。 

 今季ここまでのデラクルーズは24試合で打率2割7分6厘、8本塁打、18打点、6盗塁、OPS.914。米データ会社「FanGraphs」ではwRC+130、四球率9.8%を記録し、MLB公式「Baseball Savant」でも平均打球速度94・7マイル(約152・41キロ)、スプリント速度27・9フィート(約8・5メートル)/秒と、長打力と脚力を同時に示している。記事によれば、右打席での破壊力向上を狙って12~15ポンド(約5・44~6・8キロ)増量した成果が、そのまま数字に表れているという。打線全体を見渡しても、この2デラクルーズが攻撃の要であることは明白だ。

 比較対象となったローズ氏は通算4256安打のメジャー最多記録を持つ〝ヒットキング〟で、通算3562試合、1万4053打数、打率3割3厘、160本塁打、1314打点、198盗塁を残したレッズの象徴的存在。レッズの球団史でも試合、打席、得点、安打などで球団記録級の足跡を残した。

 一方で生前は野球賭博問題で永久資格停止処分を受け、死去後の2025年5月にそのリストから外された。だからこそ、そのローズを越えたという事実は重い。レッズを引っ張る新時代の顔が、数字でも球団の歴史を書き換え始めた。