【泌尿器科医・高橋亮 シモの話】頻尿や尿もれの原因となる前立腺は肛門と玉袋(陰のう)の間にある臓器で、普段は精液を作っています。大きさは、教科書的にはクルミぐらいの大きさと書いてありますが、クルミなんて普段は見ませんよね? 他のもので例えるとピンポン球よりはやや大きく、一番小さいSサイズのみかんぐらいの大きさ…というところでしょうか。
この前立腺を悪くしないための生活習慣の一つとして、長時間座った体勢をとらないということがあります。自転車や自動車の運転で長時間座っていると、下半身の血流が悪くなり、前立腺の血の巡りが悪くなって症状が悪くなります。冒頭の説明の通り、ちょうど位置的にも座っているときに圧迫される場所に前立腺はありますよね。
タクシーや長距離バスなどプロのドライバーさんでも過重労働を防ぐために、最低2時間ごとの休憩が国交省から推奨されていますが、これは前立腺にとっても良いことなのです。
そんなことを改善するだけで…と思われるかもしれませんが、個人差はあるものの私の診察した患者さんの中にも「座りっぱなし」という習慣を改めただけで頻尿が改善した方が多くいらっしゃいます。また、どうしても長時間座る必要のある方は、痔の患者さんが使うようなドーナツ形の円座をクッションとして使ったりするのも効果があると思います。
このように、血の巡りが悪くなると症状が悪くなりますので、逆に血の巡りを良くする生活習慣は症状を改善します。例えば、日中の軽い体操や散歩などは良いとされ、夜間の頻尿も改善します。また、熱いお風呂に入るのではなく、40度ぐらいのお風呂にゆっくりつかるのも良いとされています。
☆たかはし・りょう 神奈川県出身。2003年日本医科大学卒業。日本泌尿器科学会指導医・専門医。日本医科大学付属病院嘱託医。ED、早漏、AGAなどをはじめ、前立腺がんなど泌尿器科にまつわる疾患全般を扱う動坂下泌尿器科クリニック(東京・文京区)院長。












