レイズとブルワーズのワールドシリーズが労使協定(CBA)交渉に影響をもたらしそうだ。WSの優勝実績もない小規模球団対決となったが、年俸総額も米データサイト「スポットラック」によると、MLB2位のドジャースが3億3930万ドル(約537億円)に対し、30球団中19位のブルワーズは1億4620万ドル(約231億円)、27位のレイズは9560万ドル(約151億円)。合わせても遠く及ばない弱小同士が金満球団を退けて雌雄を決することになり、サラリーキャップ制導入を強く主張してきたコミッショナーのマンフレッド氏ら機構側からすれば〝バツの悪い〟展開だ。

 金満球団が「カネで勝利を買っている」流れを憂慮し、長らく小規模球団のオーナーと歩調を合わせてサラリーキャップ制に反対する選手会と対立してきたが、今回のWSではその流れが明らかにトーンダウン。米メディア「ドジャース・ネーション」のダグ・マッケイン氏は「どちらも小規模市場のチームであり、はるかに少ない人件費で運営されている。どちらのチームもWSに進出するためにお金を使う必要はないことを証明している」と見ている。

 MLB最高年俸とされるメッツも3億4670万ドル(約549億円)を支出しながらポストシーズン進出を逃しており、機構側がこれまでの主張を続けるのは難しい。現行の労使協定は12月1日に失効し、平行線なら失効と同時にロックアウトが避けられないと見られていたが、今回の〝ジャイキリ〟対決で雲行きが変わるかもしれない。