ワールドシリーズ(WS)3連覇の夢を打ち砕かれたドジャースを巡り、米メディアでは敗因の特定が連日行われている。大型補強を連発してつくり上げたスター集団の宿命でもあるが、米老舗誌「スポーツ・イラストレイテッド」は20日(日本時間21日)に「ドジャースが今冬、絶対に避けるべきFAに関する最大の過ち」と題してさらなるクローザー候補の補強に〝NO〟を突きつけた。

 WSを制した2024年は守護神不在。ブルペン陣の役割を固定せず、クローザーが流動的だったことからオフにはタナー・スコット投手(34)を4年総額7200万ドル(約112億円=当時)で獲得した。ウイークポイントを埋める的確な補強だったが、左腕は入団1年目の翌25年に背信投球を連発。61試合に登板して同年のメジャーワーストとなる10度のセーブ失敗を記録し、防御率4・74と期待を裏切った。

 それでもチームはWSを2連覇したが、今度はスコットの代わりにエドウィン・ディアス投手(32)を3年総額6900万ドル(約108億円=同)で獲得。リリーフ投手としては史上最高額の大型補強となったものの、1年目の今季は右ヒジの手術と首の炎症で離脱し、登板は21試合にとどまり7セーブ、防御率8・68と散々だった。皮肉にもディアスの代わりにクローザーの役割を果たしたのは2年目のスコットで、両者とも1年目は不本意な結果に終わっている。

 こうした〝連鎖〟に同誌は「歴史から学ばない者は同じ過ちを繰り返す運命にある」と警鐘を鳴らし「ドジャースがまたリリーフ投手に巨額を投じるなら、またしてもポストシーズンの早期敗退を余儀なくされるか、数百万ドルを無駄にしたと後悔することになるかもしれない」と主張した。

 今季の救援陣はおおむね好調を維持し、補強の緊急性は低そうだ。しかし、それでも有力選手がFA市場にいれば触手を伸ばしてきた経緯もある。同誌はドジャースについて「常にトップクラスのファームシステムを有する。才能ある選手を育成することが責任ある選択といえる」と自前で育てる重要性を説き「別のクローザーに巨額を投じることは賢明ではないだろう。2027年はスコットやディアスが頼りになる選択肢となることを期待し、資金を他の穴を埋めるために使うべきだ」と断じた。

 他球団を圧倒する資金力をバックに大物選手を次々と獲得し、同時に大ひんしゅくも買ってきたドジャース。今オフも動向から目が離せなくなりそうだ。