演技前のアクシデントにも動じなかった。フィギュアスケート女子で2026年ミラノ・コルティナ五輪銅メダルの中井亜美(TOKIOインカラミ)は、今季初戦となったチャレンジャー・シリーズ(CS)木下グループ杯初日(4日、東京・田中貴金属アイスアリーナ)のショートプログラム(SP)で自己ベストの80・27点で堂々の首位発進を決めた。

 披露したジャンプは冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)から、3回転ルッツ―3回転トーループの連続ジャンプ、3回転ループを着氷。「75点後半が出ればいいかなと思っていたけど、その中で80点代だった。本当にうれしい気持ちでいっぱい」と満面の笑みを浮かべた。

80点超えに目を丸くして驚く中井亜美(中)
80点超えに目を丸くして驚く中井亜美(中)

 直前の6分間練習では髪飾りが外れたという。「たくさんピンで留めたけど、外れてきてしまった。取ろうと思ったけど、ピンが刺さっていて取れなくて『どうしよう、どうしよう』と思っていたら時間がなくなった。そのままアクセルをやっていたら集中力が切れた」と苦笑い。

 それでも、自身の演技前にコーチらに処置を施してもらった。「その後しっかり集中し直して、集中力も取り戻したし、自信を持ってリンクに向かうことができた。集中力の大切さをしっかり学ぶことができた」と振り返った。

 今大会は2022年北京五輪銀メダルのアレクサンドラ・イグナトワ(旧姓トルソワ)ら、ロシア勢が個人の中立選手(AIN)として参戦。ジュニア時代からしのぎを削ってきた島田麻央(木下グループ)も出場している。最高のスタートを切ったが「まだSPの段階だし、シーズン初戦。これをどう評価しようかなと考えているけど、今は自分自身だけに集中している」ときっぱり。今後を見据える上で、まずはベストを尽くす。