自民党の福岡県議団は8月31日に〝県議会のドン〟こと蔵内勇夫前議長に対する議長職の辞職勧告決議案で採決中止の動議に反対した所属県議を会員資格停止処分にした。これには「逆だろ!」と反発が寄せられている。

 正副議長ポストをめぐる〝カツアゲ〟疑惑を告発した吉松源昭県議が辞職勧告決議案を提出。17日に上程され採決直前というところで、ドンの元秘書だった県議が採決中止を求める動議を提出したのだ。この動議が賛成多数となり決議案は採決されなかった。採決を期待していた福岡県民から自民党に対する批判の声が噴出した。

 批判の高まりがあったからか、蔵内氏は25日に議員辞職したが、それで終わりではなかった。自民党の鈴木俊一幹事長が28日に福岡県連幹部と面会。来春の統一地方選で「公認証を出せる状況ではない」と話し、福岡県議団内に衝撃が走った。

 永田町関係者は「高市早苗首相の強い意向が働いているといいます。福岡だけの問題ではなくなるかもしれないという危機感があるのでしょう」と指摘した。

 さらにこの日、採決中止の動議に反対した江藤秀之県議を県議団の会員資格停止とする処分を決定。12月議会の閉会日までが期限となる。江藤氏は〝カツアゲ〟疑惑を証言した人物でもあった。

 処分をめぐってSNSでは自民党批判の書き込みが相次いでいる。音喜多駿元参院議員は「すごいな、ここまで悪役に徹するのか…(もちろん褒めてない)」、米山隆一元衆院議員も「これが自民党的不寛容さですよ」とXに投稿した。

 ほかにも「告発者が処分され、疑惑当事者は守られる。普通は逆だろ」「さらに有権者の怒りに火を注ぐ自民党」「そっちが処分されるんかい!」とあきれる声が殺到している。動議提出に続いてまたしても自民党は悪手を選択したと評価されているわけだ。

 来春は統一地方選といって福岡県議選以外にも全国的に地方選が行われる。福岡県議団のKYぶりがほかの選挙に影響することを高市氏が懸念するのも無理はない。ますます公認は遠のきそうだ。