相次ぐ検察の不祥事に対して国会議員らから第三者による調査委員会の設置を求める声が上がっている。3日、森雅子元法相が都内の日本外国特派員協会で世界に向けて調査委員会の必要性をアピール。弁護士の郷原信郎氏は「検察にビビる必要はない。国会議員はどんどんやってほしい」とエールを送った。

 検察をめぐっては大阪地検の元検事正が部下の女性検事への準強制性交罪に問われる事件が発覚し、最近では東京地検特捜部の検事が取り調べ対象の元容疑者の女性と性的な関係を持ったとして懲戒免職処分となっている。不祥事続出に森氏は同僚議員らとともに第三者委員会の立ち上げを求める提言書を平口洋法相に提出している。

 森氏は検察は巨大な権力を持っているとした上で、「その大きな権力は国民のためのものなのに自分たちの組織防衛のために使っています。そのために罪のない人たちが被害を負い、泣き寝入りを強いられています。私たちはその現状を世に知らしめて国民とともに検察を国民の手に取り戻すため、議員連盟を作りました。検察の改革、それが私たちの目的です」と語った。

 森氏は「第三者委員会の設置を強く求める会」の会長を務めている。会長代理は稲田朋美元防衛相、幹事長には鈴木貴子広報本部長ら実力派が顔をそろえる。

 元検事正の事件をきっかけに議連を作ったが、「なかなか会長を引き受ける人が出てこないなかで私も迷いましたが、勇気を出して被害を告発した被害者を1人にはできない、見捨てられないという気持ちで大きな決断をして覚悟を持って会長を引き受けました」と胸中を話した。

 検察について驚きのエピソードも披露。議連で打ち合わせをしていた際、同僚の国会議員から「正義感のある検事を知っているから電話して相談してみよう」と提案され、電話のスピーカーをオンにして通話したところ、その検事が「なんだ森雅子は! バカヤロー! 捜査機関に第三者委員会を入れるなんて狂ってる。絶対に阻止する」と叫び出したという。「世間一般に正義感がある検事さんだと思われている方も自分たちの組織に外部の調査が入ることには徹底して抗戦すると考えている組織だということでございます」と振り返った。

 それでも第三者委員会設置によって検察に生まれ変わってほしいと森氏は期待している。しかし、強大な権力を持つ検察だけに横ヤリもあり得る。ある永田町関係者は「何もなくてもガサ入れされただけで政治家のイメージは悪くなる」と指摘した。検察のターゲットになってはたまらないと、議連会長の引き受け手がなかなか現れなかったのもうなずけるというものだ。

 検察改革をしようとする政治家は検察のターゲットになってしまうのか。この不安に「今の検察を怖がる必要はない」と叱咤するのが郷原氏だ。

「昔はともかく今の検察にそんな力はありません。(旧安倍派の)裏金事件以降、鳴かず飛ばずじゃないですか。検察の力は落ちてますね。長年にわたって個人の能力を育ててこなかった。政治家はビビる必要まったくない。どんどん(検察改革を)やった方がいい」

 第三者委員会は設置されるのかどうか。