【カップめん評論家taka:a激推し!トレンド最前線】大人気ブロガーが次々と発売される新作カップめんを徹底解説する好評企画。今回もかなり攻めた商品が多いですよ!

【冷水で!】日清食品「冷しカップヌードル ピリ辛キムチ味」(285円+税)

 1971年(昭和46年)9月18日の発売以来、これまでに数え切れないほどのフレーバーを展開している「カップヌードル」が“前代未聞の熱湯禁止”を提示してきた。過去に熱湯で戻した後、氷で冷やす「そうめん」は何度か展開しているが、冷水専用の新作は前例がない。開発期間は丸5年、冷水で戻す特許技術「コールドリハイド製法」で実現させた同商品専用のフライめんは、冷蔵庫で冷やした冷水(5℃~10℃)を推奨している。

めんの戻りにムラ
めんの戻りにムラ

 まずは結論からいうと、指示通り5℃の冷水5分では適切に戻らなかった。たとえるなら通常の「カップヌードル」を熱湯1分で食べ始めたときくらい、ばっきばきに仕上がる。エアコンの効いた部屋で調理したのがマズかったのか…。いや、このクソ暑い季節に誰がエアコンを消して調理する? その後、さらに3分ほど放置してみたが、それでも戻りムラが否めない。かやくの謎肉や白菜キムチは適切に戻ったが、スクランブルエッグは熱湯調理よりも固く、なんとも不思議な噛み応えを演出していた。

 めんの戻りムラについては、逆に「好き」というユーザーも少なくないだろう。また、キムチの酸味と辛味を比較的しっかりと効かせている、ちょっと塩味が強めの冷たいスープも時期的に悪くない。

【体験を買う!】日清食品「冷しカップヌードル 鶏塩レモン味」(285円+税)

 同時発売品の「鶏塩レモン味」にも「ピリ辛キムチ味」と同じフライめんを使用しているため、それについての詳細は割愛するが、こちらは具材の蒸し鶏もパッキパキ。スープはレモンの爽やかさを中心に、鰹や煮干の風味も効かせているが、後者は少し雑味にも映ってしまった。雑味に関していえば、フライめんから滲み出てくる揚げ油の風味も…などと厳しめに評価しているけれど、カップヌードルなのに“熱湯禁止”の挑戦は実に面白い。

 筆者にはネガティブに映った戻りムラに関しても、冷水の温度を10℃に調整すれば、かなり印象が変わってくるはずだ。希望小売価格は通常のカップヌードル(248円+税)よりも高く、めんの量は業界水準で約25%も少ないため、手放しにコストパフォーマンスが高いとはいえない。

 ただ、この「体験を買う」と思えば頭ごなしに否定もできない。はたして今回の「冷しカップヌードル」は一発屋に終わるのか、それとも今後“ノンフライめん”に進化する計画がすでに立てられているのか、日清食品の新しいチャレンジには毎度驚かされる。

【完成度が高い!全力でオススメ】ファミマル「すず鬼監修 スタミナ醤油まぜそば」(276円+税)

「元祖スタミナ満点らーめん すず鬼」監修の「スタ満ソバ」に次ぐ人気メニューが今年も登場した。結論からいうと、内容は昨年7月29日発売品から大きく変わっていない。

 ただ、それは完成度の高さの裏付けだ。共同開発者である明星食品が得意とする、もっちりとした食べ応えのある「極太めん」に、ガツンとニンニクを効かせた「濃厚醤油だれ」を合わせ、フライドガーリック・黒こしょう・唐辛子などを配合した「特製ふりかけ」と「ガーリックマヨネーズ」をトッピングすれば、唯一無二のジャンクさが炸裂し、この一杯でしか味わえない背徳感が胃に流れ込んでくる。先に“昨年から大きく変わっていない”と触れたように、今年は特製ふりかけのニンニクと唐辛子の量をアップさせているため、さらにスタミナ感が増していた。

 そう、この商品は“あえて変えていない”のだ。この時期しか食べられない「すず鬼」渾身の一杯、筆者は全力でオススメする。

【侮るなかれ…辛い!】ファミマル「6種の野菜を使用 旨辛味噌 激辛」(221円+税)

 ファミリーマートの定番商品に、たっぷりの野菜を搭載したカップラーメン「6種の野菜を使用 旨辛味噌」がある。共同開発者はマルちゃんの東洋水産で、同社が得意とするフリーズドライの野菜ブロック(キャベツ・玉ねぎ・ねぎ・小松菜・人参)とニラを組み合わせていることが最大の特徴だ。

 実は2019年に発売された「野菜たっぷり旨辛味噌タンメン」にルーツを持っているのだが、このシリーズから「激辛」がリリースされた前例はない。東洋水産の商品は(にんにくの強さを除き)万人受けを狙う傾向があるため、そこまでの辛さではないだろう。正直、侮っていた。けっこう辛い。たとえばセブンプレミアムの「北極ラーメン」など、ガチの激辛カップめんほどではないが、少なくとも一般的に辛口とされる市販品の水準は優に超えている。しなやかな細めのフライめんと6種の野菜は定番品から継承されているため、ある種の安心感も備わっている。

 ただ、この鮮烈な辛さと引き換えに、みそのコクが随分と弱くなっていた。通常品(198円+税)よりも高めの値段設定は、激辛というニッチな市場を思うと理解できなくもない。もったいないと感じたのは、商品名にも入っている「旨」と「味噌」の部分。今後、そこを重点的に強化すれば、あの「北極ラーメン」に対抗し得る商品になるかもしれない。

【夜食にグッド】まるか食品「ペヤング ソースやきそばピコ」(120円+税)

 他社が真似できないカップやきそばを積極的にリリースしてくれる「ペヤング」から“ピコ”などと可愛らしいネーミングの新商品が出た。通常の「ソースやきそば」よりも量が少ないことをアピールしているため、商品名は1兆分の1を表す国際単位系(SI)の接頭語に由来しているのだろう。

 つまり、ギガ(10億倍)やペタ(1000兆)の逆パターンだ。もはや単位が大きすぎて意味不明なことになっているが、内容量は通常品と比較して約30%少ない、1食あたり80g(めん60g)となっているため、レギュラーサイズのカップラーメンと同等のボリュームだ。さらに、かやくの味付け鶏ミンチとふりかけ&スパイスも省かれている。そして、ソースの原材料名は通常品と完全に一致した。さて、この商品を読者はどのように感じるだろう。このブランドには、ふりかけ付きでオープン価格のペヨング(めん80g)が現存する。味も悪くない。

 さらにボリュームを抑えた「ピコ」は、小腹が空いたときや夜食など、すこし食べたい気分のときに重宝するかもしれない。ただ、1兆分の1を謳うのであれば“いっそのこと駄菓子サイズにする”くらいのことはやってのけてほしかったぞ、まるか食品。

各商品の詳しいレビューは筆者のYouTubeチャンネル「カップ麺研究家 taka :a」参照

 ※表示価格は発売時のメーカー希望小売価格です。スーパーなどでの販売価格は希望小売価格よりも安くなるケースが一般的ですが、コンビニでの販売価格はメーカー希望小売価格+8%を目安にしてください。