北海道釧路町で先月駆除されたヒグマがDNA鑑定により、4年間で乳牛66頭を襲った「OSO18(オソジュウハチ)」と断定された22日、駆除後に解体されていたその身は東京の真ん中で絶品の「炭火焼」に姿を変えていた。

 あの忍者グマ〝OSO18〟が東京で食べられる――。衝撃情報を得て取材班が向かったのは、東京・人形町のジビエ料理専門店「あまからくまから」だ。さっそく店主の林育夫さん(58)に確認すると「OSOですか、まだありますよ」の返事。オーダーすると、しばらく待って本当に〝OSO18の炭火焼〟が木製ボードに美しく盛り付けられて登場した(※正式メニュー名は「ひぐま肉炭火焼」=5800円)。

 これはウマそう…。まずはシンプルに別添えの塩でいってみる。表面はこんがり焼き目がついて香ばしく、肉は極めてジューシーでやわらかい。くさみは全くなく、風味がどこか上品な牛の赤身に近く感じられたのは、牛ばかり食ってきた〝OSO〟だからか…。同行したカメラマンは感激して目を潤ませ「冗談抜きで〝人生で一番うまい肉〟ですよ。会社をクビになったら、クマ猟師になります!」と叫んだほどだった。

 ところで店で提供しているヒグマ肉が、なぜOSO18であると分かったのか。林さんによると〝OSO肉〟を仕入れたのは先月30日の駆除直後だったという。炭火焼に最適な「内モモ肉」と「肩肉」を計7キロほど仕入れ、OSO18とは知るわけもなく通常通り「炭火焼」として提供を始めていた。

OSO18の肩肉を手にする「あまからくまから」店主の林育夫さん
OSO18の肩肉を手にする「あまからくまから」店主の林育夫さん

 すると店が営業中だった21日夜に取引先の北海道・白糠(しらぬか)町のジビエ業者から連絡があり「この前送ったクマ肉、あれ〝OSO18〟だったよ!」と告げられたのだという。

 ちなみにすでにさばいてしまった分以外の冷凍庫に残る〝OSO肉〟については、来月以降の提供となりそうとのこと。「人を襲ったクマじゃなくてホッとした」と話す林さんだが、親交ある北海道のアイヌ関係者が近く上京するため、アイヌ式で肉を〝清めて〟もらう予定という。

「ヒグマはアイヌの言葉でキムンカムイ(山の神)、神様ですからね。あれだけ世間を騒がせたクマでしたし、巡り巡ってウチにきてくれた思いも込めて」。この日は「内モモ肉」をいただいたが「肩肉」はオハウ(アイヌ式の鍋料理)で提供するという。大人気の漫画「ゴールデンカムイ」でもおなじみのアイヌ料理だ。こちらも気になる。

 OSO18の肉は限りがあるものの、ヒグマ料理は通年提供しているとのこと。味はとにかく絶品なので、興味がある方はぜひチェレンジを。

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