北中米W杯は8強が出そろった。準々決勝ではどんな戦いが繰り広げられるのか。元日本代表FW武田修宏氏(59=本紙評論家)は欧州勢が有利と分析し、前回準優勝のフランスが突き抜けると予想。特にFWキリアン・エムバぺ(27=レアル・マドリード)を筆頭に、個人で局面を打開できる世界的ストライカーが多数いることでW杯制覇に突き進むという。

 W杯はいよいよ8強による戦いが始まる。フランス対モロッコ(9日=日本時間10日)、スペイン対ベルギー(10日=同11日)、ノルウェー対イングランド、アルゼンチン対スイス(ともに11日=同12日)が激突する。

 武田氏は2018年ロシアW杯を制覇し、22年カタールW杯準優勝のフランスに注目する。「間違いなく今、W杯のナンバーワンチーム。何と言っても攻撃陣は素晴らしい」。エムバぺをはじめFWウスマヌ・デンベレ(パリ・サンジェルマン)、FWブラッドリー・バルコラ(同)、FWミカエル・オリセ(バイエルン・ミュンヘン)の名前を挙げた。

「準々決勝なので簡単な試合はないけど、この4人がいるフランスが勝ち進むんじゃないかな。それぞれ個人で突破できる選手たちで、フィニッシュも決め切る力があるからね。普段から欧州ビッグクラブで戦っているので重圧とか気の緩みもない。開幕前から言っているけど、ダントツの優勝候補。ここ(モロッコ戦)を突破すれば決勝まで行くのは間違いないと思うよ」と指摘した。

 また、前回優勝のアルゼンチンについては「決勝トーナメントでは研究されて苦戦をしている。少し疲れているようにも見えるかな。カタールW杯のときのような強さは感じないね。ただ、したたかさと選手層もあるからスイスには勝てる」として、総合力のイングランドと組織力の高いスペインの勝利も予測。欧州強豪3チームと前回優勝チームが準決勝で激突することになるという。

 武田氏は自身の準々決勝の予想について「W杯の8強に欧州が6、南米1、アフリカ1となったけど、欧州はネーションズリーグを実施して他の大陸に比べてもレベルアップしたね。強い国同士が真剣勝負でしのぎを削り合う機会が増えたことが理由じゃないかな。強豪国ほど強くなった」と強調。またアルゼンチンに関しては「南米予選では2位に大差をつけて首位通過し、ブラジルが予選5位通過。今の南米ではアルゼンチンが突出している」と指摘した。

 元代表ストライカーは「もうW杯優勝はフランスでしょう。個人もだけど、組織力もプレースピードも今大会で一番だし。決勝でアルゼンチンが相手でも勝つよ」とV予想。その上で改めて「アジアは厳しいな。地域的に欧州のような強化ができるわけじゃないから。8強入りも、何か策を考えないと世界トップには追い付けない」と危機感を強めていた。