【テネシー州ナッシュビル22日(日本時間23日)】日本代表MF中村敬斗(25=スタッド・ランス)が〝スタミナお化け〟ぶりをアピールだ。北中米W杯1次リーグ2試合で1ゴール、1アシストと活躍。ドリブルやシュート力など攻撃面が注目されがちだが、上下動をいとわない守備力も魅力だ。DF長友佑都(39=FC東京)の全盛期をほうふつさせる疲れ知らずのタフガイは、首位突破をかけて臨むスウェーデンとの1次リーグF組最終戦(25日=同26日、米国・ダラス)で〝走力〟も魅せる。

 世界中が注目する初の大舞台で、中村がスターの階段を駆け上がっている。デビュー戦となった14日(同15日)のオランダ戦では、森保ジャパンに大会初ゴールをもたらすなど、2―2の引き分けに貢献。チュニジアとの第2戦では得点はなかったものの、序盤にMF鎌田大地(クリスタルパレス)の先制点をアシストした。

 初のW杯にものまれることなく、しっかり数字を残している中村。スウェーデン戦へ向けて当地で行われたこの日の練習後、取材に応じ「どっちも得点に関与できているのは、自分の特長を出せている」と、まずまずの自己評価。1次リーグ最終戦に向けては「また違った試合になるので分析して臨みたい」と気持ちを引き締めた。

 特筆すべきは、主戦場とする左ウイングバック(WB)で攻撃面の結果を残していることだ。WBは守備面でのタスクも多く、試合中は常に自陣から敵陣、そしてその逆など、激しいアップダウンを繰り返し続けないといけない。国際サッカー連盟(FIFA)のデータによると、オランダ戦の総走行距離は日本で最長(11・31キロ)だった。2戦合計でも、MF佐野海舟(マインツ)に次ぐ2位だ。

 実際、守備意識は高く「攻められる時間も多くてきつかったけど、まずは守備からというところで、それが高強度のランにつながっていると思う。できるだけ危険なところの穴を埋めようとしている」とオランダ戦を振り返る。労を惜しまず攻守両面で結果を残すためには、体力面での裏付けが必要不可欠だ。

 それを実現できているのはこれまでの積み重ねがあり、さらにW杯を迎えるにあたって順調な調整ができたからでもある。本人は「きつくても失点しないのは大事。そこはいとわずに(走りたい)。練習で追い込めている中で、ちゃんとしたクロスやシュートに持っていくところをやっているので、その成果が出ている」と自己分析した。

 疲れを知らないダイナモぶりは、イタリア1部インテル時代などかつて同じポジションで世界を驚かせた長友の姿と重なる。中村は「もっとここから上がってくると思う」と、さらなるパワーアップに自信をにじませる。さわやかな外見や華のあるフィニッシュで貴公子のイメージが強いが、チームで最も汗をかく姿がその真骨頂だ。