日本代表は31日、北中米W杯(11日開幕)の壮行試合アイスランド戦(MUFG国立)に1―0で勝利した。この日は、所属クラブで精彩を欠いていたMF久保建英(24=レアル・ソシエダード)や、ケガ明けのMF遠藤航(33=リバプール)やDF冨安健洋(27=アヤックス)ら不安を抱える選手たちがそろって先発出場した。元日本代表FW武田修宏氏(59=本紙評論家)が注目の3人をジャッジ。さらに、森保一監督(57)による秘密兵器の〝温存策〟も指摘した。
堅守の相手に攻めあぐねる展開となったが、0―0の後半42分にFW小川航基(NECナイメヘン)がゴールをこじ開ける。DF菅原由勢(ブレーメン)の右クロスに得意の頭で合わせた。
試合後の壮行セレモニーで、元なでしこジャパンの〝レジェンド〟澤穂希さんから花束を受け取った森保監督は「難しい試合だったが、じれずに戦えた。戦術を理解して90分崩れずに終えられたのはよかった」とイレブンをたたえた。
W杯前最後の公式戦は、テストの意味合いも強い。その中で特に注目されたのが久保だった。1月18日のバルセロナ戦で左太もも裏を負傷。4月上旬に復帰したが、先発しても早期交代が目立ち、リーグ戦ラスト2試合はベンチから出番がないまま終えた。W杯を見据えると至宝の状態が気がかりだが、武田氏は「全然問題ないと思う」と不安なしの評価だ。
この日は右シャドー起用だったことを踏まえ「左シャドーに伊東(純也)がいて、右ウイングバックに堂安(律)がいて、前半なんかは伊東と久保が流動的に変わったり、いつもやっている連係も出てきていたし、チャンスをつくっていた。チームで出ていなくても、日本代表にポンと入れば、久保が外に張れば、堂安が中に入るとか普段のコンビネーションができていた。特に心配していない」と強調した。
一方で、ともに先発した遠藤と冨安に関してはこの日のパフォーマンスを見る限り〝不安〟を感じたという。森保ジャパンの主将は2月に左足首の重傷を負い、手術を経てこの日が約3か月ぶりの公式戦復帰。冨安は度重なるケガで約2年ぶりとなる代表のピッチに立った。武田氏は「どうなのかなと思って見ていたけど、まだコンディションが上がっている感じではない。心配な部分はある」と久保とは対照的にトーンは上がらない。
ただ、数々の修羅場をくぐり抜けた経験がある2人だけに「前回のW杯に出ているし、経験値もある中で、自分の中で本番までに上げてくる方法を知っていると思う」。14日(日本時間15日)に控えるオランダとの1次リーグ初戦までに合わせてくるというわけだ。ただ逆に調子が上がらないようなら、森保ジャパンは厳しい戦いを強いられることになりそうだ。
また、武田氏はアイスランド戦で指揮官が手の内を隠していたと見ている。左ウイングバックとしてFW前田大然(セルティック)と、成長著しいDF鈴木淳之介(コペンハーゲン)が起用されなかったからだ。「オランダ側は、この試合を見ているから、隠す部分もあったと思う。コンディション面のこともあるかもしれないが、前田、鈴木を見せたくなかったのでは」。左サイドで起用した際の前田と、まだ欧州内の知名度が低い鈴木をオランダ戦の〝秘密兵器〟にするとの見解だ。
壮行試合を白星で終え、森保ジャパンはいよいよ2日に事前キャンプ地のメキシコ・モンテレイへと出発する。この日の収穫と課題を、W杯制覇の快挙へとつなげていきたいところだ。













