3~7日、鈴木宗男参議院議員(自民党)がモスクワを訪問し、政府、議会の要人と会談した。
2022年2月24日にロシアのウクライナ侵攻が起きた後に訪ロした日本の国会議員は鈴木氏だけだ。侵攻後の鈴木氏の訪ロは4回目になる。23年10月に鈴木氏がロシアを訪問したことを当時同氏が所属していた「日本維新の会」が問題視した。鈴木氏は維新を離党し、しばらく無所属として活動していたが、25年7月の参議院議員選挙には自民党から出馬して当選した。
4日、鈴木氏はニコノフ国家院(下院)国際問題委員会第一副委員長、カラーシン連邦院(上院、元外務次官)議員、ルデンコ外務次官(日本担当)らと会談した。
ルデンコ氏は鈴木氏に対して、日本が望むならばロシアは外相会談に応じると述べた。もちろんルデンコ氏の発言はプーチン大統領の了承を得た上で行われたものだ。ロシアで鈴木氏の訪ロは大きく報じられている。その中でカラーシン氏との会談に関するタス通信の報道が興味深い。
<カラーシン氏は「日露関係の発展には、何よりもまず、相互尊重に基づく対話と、関係を構築しようとする意欲が重要である。尊敬する鈴木氏の訪問が客観的にこれに寄与していることは間違いない。しかし、残念ながら、現在の日本政府の政策がより好戦的な傾向を示していることも明らかだ。それ故に現時点では、関係発展の具体的な分野について真剣に議論することができない。しかし、だからといって我々が直接対話を断つべきだという意味ではない」と述べた。カラーシン氏は、「ロシアに対する制裁圧力には意味がない」という鈴木氏の評価に同意した上で、「あなたほど、ロシアとの関係において、そのような手法が決して良い結果をもたらさなかったことをよくご存知の方はいらっしゃらないでしょう」と強調した>(4日、タス通信)。
鈴木氏とカラーシン氏の交遊は25年以上になる。外交官時代、筆者は20数回、両者の会談や会食に同席した。長年の信頼関係がこういうときに役立つ。日ロの外務省ルートでは一向に関係が改善しないので、クレムリン(ロシア大統領府)が鈴木氏を通じて対日関係改善の意志を伝えてきたのだ。
茂木敏充外務相はこのシグナルに前向きに答えるべきだ。ウクライナ問題で日ロの立場が対立しても、対話は可能なはずだ。












