高市政権で初の重量閣僚に就任した小泉進次郎防衛相が正念場を迎えている。

 21日、大分県の陸上自衛隊日出生台演習場で、訓練中の10式戦車内で砲弾が破裂し、隊員3人が死亡、1人が重傷となる事故が起きた。原因は調査中で、小泉氏は「大変残念でなりません。亡くなられた隊員のご冥福を心からお祈り申し上げます。防衛省、自衛隊として、本事案の原因究明に努めるとともに安全管理の徹底に努めてまいります」と神妙に述べた。

 防衛省、自衛隊絡みで物議を醸すことが相次いでいる。12日に開かれた自民党の党大会に陸上自衛隊中央音楽隊の鶫真衣3等陸曹が制服姿で国歌斉唱を務めたことで、自衛隊法違反や政治利用かと批判され、防衛省内の情報共有のあり方に党内から苦言が呈されていた。

 また、小泉氏が18日にオーストラリアを訪問し、翌19日に自身のXにマーク・ハモンド海軍中将と海上自衛隊の斎藤聡海上幕僚長が写った写真とともに「軍人同士の友情も日豪関係の特筆すべき力です」と投稿。自衛官を「軍人」と表現したことが一部で問題視され、〝軍人論争〟に発展した。

 これには国際政治学者の三浦瑠麗氏がXに「この発言を問題視する人たちがいるから、日本はいつまでたってもシビリアン・コントロールを理解できない。自衛隊が軍でないなら、文民統制の概念は存在しません。皆シビリアンになる」と助け船を出した。

 高市政権の発足から、21日でちょうど半年。高市首相の台湾有事での存立危機発言で日中関係が悪化し、米・イスラエルのイランへの攻撃によるホルムズ海峡封鎖で、自衛隊の派遣問題も起きて、小泉氏の休まるヒマはない。

「高市首相は防衛費の引き上げ目標前倒しや武器輸出の目的を限定していた5類型の撤廃など、予想通りのタカ派路線を突き進んでいる。軽量級ポストしか経験がなかった小泉氏は修羅場と承知しながらも防衛相を引き受けた経緯がある。勉強熱心で、防衛省内でも評価されているが、これだけ厄介事が頻発し、負荷がかかり過ぎている面もある」(永田町関係者)

 針のムシロとなっている小泉氏だが、一皮むけるかどうかの試練の時と言えそうだ。