金は積んでも、勝ちは積み上がらない。米メディア「エッセンシャリー・スポーツ」はMLB敏腕記者&名物リポーターとして知られるケン・ローゼンタール氏の話として、泥沼にはまったメッツでカルロス・メンドーサ監督(46)の進退が騒がれ、その後任候補にアンディ・グリーン氏(48)、カイ・コレア・ベンチコーチ(37)、カルロス・ベルトラン特別補佐(48)の3人が取り沙汰されていると伝えた。
メッツは休養日となった20日(日本時間21日)現在、7勝15敗でナ・リーグ東地区最下位。11連敗中という惨状で、ナ・リーグでもワーストの勝率に沈む。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルも「約3億6000万ドルの混乱」と報じたほどで、打線も投手陣も崩れ、カルロス・メンドーサ監督(46)への視線は一気に険しくなっている。休養日を挟んでも空気は軽くならず、球場外の苛立ちも膨らむ。
痛いのは、この低迷が「節約球団」の話ではないことだ。ヘッジファンド界の大物として知られるスティーブ・コーエンオーナー(69)の下、球団は2023年以降も毎年3億ドル(約477億6000万円)超のペイロールを投じ、昨オフもフアン・ソト外野手(27)の超大型契約を筆頭に、クレイ・ホームズ投手(33)らを補強した。
20年11月に発足したコーエン体制での総投資額は累計14億ドル(約2229億円)超とも伝えられるが、世界一には届いていない。しかも2025年の総支出は4億3370万ドル(約690億円)でドジャースに次ぐMLB2位。前年まで3年連続で球界最高クラスの支出を続けながら、一方のドジャースは昨季世界一連覇を達成しており、その勝率は机上の豪華さに見合わない。
さらに米データサイト「Spotrac」の26年CBT(ぜいたく税)算出ベースでも、メッツはドジャースに次ぐ総額2位にまで膨れ上がっている。フランシスコ・リンドア内野手(32)、ソトら看板級の名前をそろえても、金満体質への風当たりは強まるばかりだ。
後任候補の顔ぶれにも球団の焦りがにじむ。パドレスで監督経験のあるグリーン氏、昨季オフに招いたコレア・ベンチコーチ、そして球団特別補佐を務める元中堅手ベルトラン氏。大金を投じても勝てない現実の前で、次にメスが入るのはベンチか。それが今のメッツに漂う不穏な空気だ。












