ドジャース打線に〝らしからぬ静けさ〟が漂っている。1日(日本時間2日)の本拠地ドジャー・スタジアムでガーディアンズに1―4で敗れ、開幕2カード目で初のカード負け越し。山本由伸投手(27)は6回4安打2失点と粘ったが、打線が5安打1得点では援護しようがなかった。大谷翔平投手(31)も3打数無安打2三振、1四球。開幕6試合で本塁打なし、26打席連続で長打なしとなった。

 もっとも、米メディア「ヘビー」が焦点を当てたのは、大谷個人の数字そのものではない。チーム内がこの状態をどう見ているかだ。デーブ・ロバーツ監督(51)は試合後「彼が打ちやすい良い球を多く見逃しているとは思わない。辛抱強く待てばいいし、後ろの打者が何とかしてくれると信じたい」と説明。相手バッテリーが大谷に長打を許す球を簡単に投げていないこと、本人も無理に追いかけず四球を受け入れている点を評価材料に挙げた。つまり首脳陣は現状を「深刻な打撃不振」ではなく、「まだ打棒爆発のタイミングが来ていないだけ」と受け止めている。

 実際、この日の四球で大谷の連続試合出塁は37にまで伸びた。打率は1割6分7厘でも、開幕6試合で7四球。同記事でも、ロバーツ監督は大谷を「迷走している打者」ではなく、規律を保って打席に立てている打者として捉えていた。豪快な一発が出ないため騒ぎは大きくなるが、球団内部の温度感は世間とはかなり違う。フォームが崩れた、あるいはタイミングを見失った、といった見方ではないのだ。

 しかも、この夜に沈んでいたのは大谷だけではない。上位5人で18打数1安打。チーム全体でも12三振を喫し、ようやく9回にフレディ・フリーマン内野手(36)が1号ソロを放って完封を逃れるのがやっとだった。

 実際、そのフリーマンも試合後に「シーズンは長い。まだ最初の1週間だ」と強調している。ドジャースが本当に警戒感を抱いているのは大谷ひとりの不発ではなく、破壊力満点の打線全体がまだ同時に噛み合っていないこと。逆に言えば、クラブハウスは「そのうちまとめて大爆発する」と読んでいるということだ。確かに大谷の無長打地獄は目立つ。だが、ドジャース内部ではまだ〝異変〟ではなく、冷静に〝序章〟として処理されているようだ。