フィギュアスケート世界選手権女子フリー(チェコ・プラハ、27日=日本時間28日)が行われ、ショートプログラム(SP)で3位だった米国代表のエース、アンバー・グレン(26)はフリーで失速して6位とメダルを逃した。米メディアはグレンの〝大舞台の弱さ〟を問題視している。

 グレンはミラノ・コルティナ五輪でSPで大失速。フリーで巻き返して5位に食い込んだが、有力視されたメダルは逃した。試合後には「実は生理だったの」と体調が良くなかったことを明かして注目された。

 今大会に向けても体調不良に悩まされたことを語っていたが、SPは3位とメダル圏内の上々のスタート。これでメダル獲得の期待は高まったが、フリーではまさかのミスを連発して低迷し、総合6位に沈んだ。

 グレンは会見で「最悪だよ。他に何て言えばいいの。集中力を失っちゃった」と悔しさをあらわにした。

 米誌「フォーブス」は、期待にもかかわらずメダル獲得を逃したグレンを厳しく評した。

「何が問題だったのか? 米国女子フィギュアスケート選手が世界選手権でメダル獲得失敗」と題して、米国代表がメダル獲得を逃した〝失態〟を追及した。

「アメリカ女子代表は、アリサ・リュウがミラノ・コルティナ五輪で金メダルを獲得し、代表団に歴史的な快挙をもたらしたわずか数週間後に、メダル獲得を逃して大会を去ることになった」と強調。「アンバー・グレンとイザボー・レビト、サラ・エバーハート。アメリカにはメダルを争うだけの才能があったのに、一体何が起こったのだろうか?」と検証した。

 なかでもやり玉に挙がったのがグレンだ。「全米選手権で3度の優勝経験を持つグレンは、ミラノ・コルティナ五輪のショートプログラムで大失敗し5位に終わった。プラハではアメリカ勢のメダル獲得の最大の期待を背負って臨んだ。ショートプログラムで3位に入ったグレンは、念願の個人メダル獲得がほぼ確実と思われた。しかし、ベテランスケーターである彼女はフリースケーティングで崩れ、6位に転落した」と振り返る。

「トリプルループの試みを失敗し、プログラムは崩れてしまった。ミスは痛手だったものの、グレンはその後ほぼ完璧な演技を披露していれば銅メダルを獲得できた可能性があった。しかし、彼女は冷静さを取り戻すことができず、その後も複数の要素でミスを犯してしまった。演技終了後、グレンは打ちひしがれ、疲れ果てた様子だった」とミスが続いた状況を批判した。

 そして、何度も全米女王となっているのに国際舞台でメダルを獲得できていないとズバリ指摘する。「この結果は、国際舞台で重要な局面で苦戦を強いられてきたこのスケーターにとって、残念なパターンを示している。金メダル獲得の可能性を秘め、全米選手権で3度の優勝経験を持つにもかかわらず、グレンは世界選手権で12位、10位、5位、6位という成績に終わっている」。大舞台で弱いと問題視した。

 米国のスポーツ界は勝利至上主義だけに、グレンに向けられる視線も厳しいようだ。