第6回WBCがベネズエラの優勝で閉幕し焦点が移っていく中、早くも2028年ロサンゼルス五輪(LA28)の野球競技に不穏な火種が浮上した。英発祥のスポーツ専門メディア「インサイド・ザ・ゲームズ」は、MLB選手会(MLBPA)の事実上のトップとして暫定専務理事に就いたブルース・マイヤー氏(64)が、27年の労使交渉が決裂して試合中止を伴うストライキやロックアウトに発展した場合、MLBスターのロス五輪参加構想そのものが吹き飛ぶ可能性に言及したと報じた。

 ロス五輪の野球はドジャースタジアムで28年7月13日(現地時間=以下同)から19日に開催予定。MLB、MLBPA、IOC、LA28組織委、世界野球ソフトボール連盟(WBSC)はメジャーリーガー派遣へ協議を続けているが、保険、輸送、警備、宿泊など未解決案件はなお山積みだ。しかも選手は労使協定上、レギュラーシーズン中の移動や宿泊条件にも権利を持つため、五輪仕様の簡素な環境では収まりきらない可能性がある。実際、マイヤー氏は「27年に試合が失われるような事態になれば、その後の五輪にも影響し得る」との認識を示した。WBCで一気に高まった国際大会熱を、そのままLAへつなげたいMLBにとっては痛恨の警告だ。

 開催国である米国に加え、今大会でドミニカ共和国とベネズエラがすでに出場権を獲得。日本も残る切符争いへ向かうが、その大舞台に大谷翔平(31=ドジャース)級のスターが本当に並ぶのか。カギを握るのは2年後の夏ではなく、その前の27年冬の労使交渉になりそうだ。