〝4回転の神〟の意外な敗因とは――。ミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケート男子フリー(13日=日本時間14日、ミラノ・アイススケートアリーナ)が)で、世界選手権2連覇中の絶対王者イリア・マリニン(米国)がフリー15位と大失速し、総合8位と惨敗したことで激震が走っている。
ロシアフィギュアスケート界の〝皇帝〟エフゲニー・プルシェンコ氏は、ロシアメディア「スポーツエクスプレス」で4回転アクセルへの挑戦を敗因に挙げたが、技術以外の面にも言及した。
「イリアも勝利のためにミラノにやって来た。多くの人がすでに彼の首に金メダルをかけていた。マリニンはリンク内外で大きな注目の的だった。こういう状況では、冷静に氷上に出るのは難しい。あらゆることが気になって集中力が途切れてしまう。忘れないでほしい。イリアにとって、これは初めてのオリンピックなんだ」とまず指摘する。
自身の経験を踏まえ「(銀メダルだった)ソルトレイクシティ五輪の後、私は自分なりの結論を導き出した。4年後、トリノでは皆から身を隠していた。競技が終わるとすぐに選手村に行き、部屋にこもってエネルギーを充電していた。あの頃は一人でいるのが心地よく、社交的な交流は最小限に抑えていた」と明かした上で「おそらく、マリニンが今、必要としていたのは、まさにこれだったのだろう」と雑音をシャットアウトすることが必要だったと分析する。
マリニンの敗因について団体戦出場の影響を指摘する声も多いが「団体戦後の疲労が原因だと考える人もいる。マリニンが20代後半であれば、この説は妥当だろう。だが彼はまだ21歳で、キャリアは始まったばかりだ」と、若いマリニンにとっては体力的には問題ないとみる。それよりも「彼を疲れさせたのは団体戦ではなかった。世間の期待、メディアの激しい注目、そして数々の写真撮影…」と異常とも言えるほどのプレッシャーだったことが原因で、精神面に与えたダメージが甚大だったと検証した。
世界中から絶対王者として視線が集中する日々に、神経をすり減らしてしまったのか。4年後に〝神〟が進化して戻ってくることを期待したいところだ。













