新日本プロレス11日大阪大会で、高橋ヒロム(36)がセルリアンブルーのマットに別れを告げた。

 ジュニアヘビー級の顔として君臨したヒロムは、この日を最後に退団することが発表されている。「壮行試合」と銘打たれたラストマッチでは「Unbound Co.(アンバウンドカンパニー)」の石森太二とタッグを結成し、「ユナイテッド・エンパイア(UE)」のフランシスコ・アキラ&ジェイコブ・オースティン・ヤングと対戦した。

 会場の大「ヒロム」コールに応えるように、持ち前のスピーディーな動きで対戦相手を翻弄。観客の「もっと」コールを誘発しながらアキラとのチョップ合戦を展開した。

 最後はヒロムがアキラをTIME BOMBⅠ・Ⅴで場外に追いやると、石森がBone Lockでジェイコブからギブアップを奪取した。試合後のリング上で激高したアキラに襲撃を受けたもののロビー・エックスに救出され、ヒロムちゃんボンバーで一蹴。最後はジャケットを着用し、ファンに手を振りながら退場した。

 バックステージではサプライズが待っていた。何とこの日は試合が組まれていなかったライバルのエル・デスペラードが登場。〝同期〟として若手時代の思い出話に花を咲かせるとデスペラードから「要点を3つだけ言おう。まずはありがとな。お前が凱旋した時、俺全然うだつが上がらなくてさ。でも腐らなくて上を目指してできたのもお前がいたからでさ」と感謝の言葉とともに2020年の「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」決勝戦でヒロムが破いたマスクをプレゼントされた。

エル・デスペラード(手前)マスクをはぎとる高橋ヒロム(2020年、ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア)
エル・デスペラード(手前)マスクをはぎとる高橋ヒロム(2020年、ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア)

 さらにデスペラードから「頑張れよ」「勝手に引退するなよ」とメッセージを送られたヒロムは「じゃあ俺からも一つ。同じプロレス界にいるんだよ。お互いにプロレスをやるんだよ。だったらさ、俺、勝負事好きなんだよ。どっちがすげえかって好きなんだよ。だからさ、デスぺラード、俺とお前、どっちがすげえレスラーになるか勝負しようぜ。でさ、その時はまたシングルマッチやろうよ」と約束した。

 最後は「デスペラードが同期でよかったよ。ありがとう。感謝してるよ」と号泣しながら抱擁すると「すげえ男になってお前の前に立ってやるよ」(ヒロム)、「待ってるし、俺の方が先に行くぜ。またな」(デスペラード)と言葉を交わし合って、別々の道を歩み始めた。