女性を性風俗店に紹介するスカウト行為を容認する見返りに3年前に暴力団にみかじめ料60万円を支払っていたとして、警視庁暴力団対策課は26日、東京都暴力団排除条例違反容疑で、国内最大の風俗スカウトグループ「ナチュラル」のトップで住所不定職業不詳の小畑寛昭容疑者(40)を逮捕した。

 警視庁は2025年1月、小畑容疑者の逮捕状を取得したものの、小畑容疑者は行方が分からなくなっていた。今年21日に公開手配し、23日に「奄美に似た人がいる」と情報が寄せられ、捜査員を派遣し、鹿児島・奄美大島で身柄を確保。27日、板橋署へ移送された。

 ナチュラルは、トクリュウ(匿名・流動型犯罪グループ)とされ、新宿・歌舞伎町を中心に全国に1500人以上のメンバーを持つ。小畑容疑者は、そこで「会長」と呼ばれている。ナチュラルは22年の1年間だけで、紹介料などで44億5000万円の違法収益を得たとみられている。警視庁は、一部が暴力団の資金源になっていたとみて全容解明を進める。

 小畑容疑者は25年12月21日から奄美大島のホテルに宿泊し、今年2月3日までの支払いを現金で済ませていたという。

 一般に〝逃亡者〟は都会に紛れた方が見つかりにくいとされる。地方、特に離島だと見知らぬ顔の人物がいると、地元民から警戒されがちだからだ。なぜ、奄美大島だったのか。

 奄美事情通は「都会に紛れる逃亡犯は、どこに知り合いがいるかわからないため、目立たず、遊ばず、ストイックな生活を送らないといけません。一方、奄美は旅行者や長期滞在者、季節労働者が多いので大きな繁華街でも、よそ者が目立ちにくいのです」と語る。

 また、小畑容疑者のような者にとっても都合がいい場所だったかもしれない。

「10年ほど前、半グレの勢力が急拡大した時期がありました。その一部が奄美に居着き、奄美の繁華街の一部を自由にできるようになったため、半グレのおたずね者や警察にマークされている者がツテを頼って、一時的に奄美に身を潜めるようになったのでしょう」(同)

 小畑容疑者は身柄拘束時に、髪の毛とひげが伸び、黒縁の眼鏡をかけて、手配書とは異なる風貌だったという。