重い決断は〝男気〟か…。パドレスのダルビッシュ有投手(39)が契約破棄を交渉する一因に、球団の財政難があるようだ。

 昨年10月に右ヒジを手術したダルビッシュは今季の全休が決定。2027年シーズンからの復帰を見据え、今年1年間をリハビリに費やす覚悟でいる。今季の登板はかなわず、ダルビッシュは24日(日本時間25日)に自身のXで即時引退を否定した上で「契約を破棄する方向で考えています」と伝えていた。

 パドレスとの間に残されている契約は、28年シーズンまでの3年総額4300万ドル(約66億7000万円)。たとえ登板できなくても、契約を保持したままリハビリに取り組むことは可能だ。今後の交渉次第ではあるものの、単に契約を破棄すればFAとなり、来年復帰する所属チームもマウンドも保証されなくなる。

 なぜ破棄するのかについて、本人は明確な理由を示していないが、球団側の懐事情を配慮した措置ともいえそうだ。

 移籍情報に精通する米サイト「トレード・ルーマーズ」は26日(同27日)、「本人、パドレス、MLB選手間の間での交渉は継続中」と伝えた上で「パドレスがダルビッシュとMLB選手会との間で、契約の短期的な財政的負担を軽減することに合意すれば、今オフシーズンから追加の財政的柔軟性を得られる可能性がある」と指摘した。

 パドレスでは球団の放映権を持ち、固定収入源となっていた会社が23年に破産を申請。莫大な放映権料を得られなくなり、年俸削減を行うなど経営状態の悪化が伝えられている。球団側も功労者の一人であるダルビッシュの契約を打ち切ることは本意ではないだろうが、財政面では〝ありがたい申し出〟ということになる。

 同サイトは「パドレスは先発投手と一塁手、指名打者(DH)の右打者の獲得に関心があるとされ、予算の柔軟性が高まれば獲得計画を後押しするだろう」としているが、果たして――。