国際スケート連盟(ISU)が検討するフィギュアスケートの改革案を巡り、ロシアメディアから不満の声が上がっている。

 かねてロシア国営通信社「RIAノーボスチ」は、ISUがショートプログラムとフリーの短縮化を検討していると報道。技術要素の強い「テクニカルプログラム(TP)」と芸術要素の強い「アーティスティックプログラム(AP)」に区分し、TPの演技時間は2分40秒、APは3分30秒の演技時間を想定する。「TPはジャンプ要素の数は無制限となる可能性があるが、APは豊富な振り付け要素が採用される。現在APでジャンプは禁止されていないが、ジャンプ要素は決定的な役割を果たさないと強調されている」と伝えている。

 ISUの動きにロシアメディア「sports.ru」が反応。「これらの改革が良いことなのかどうかは議論の余地がある。その評価はファン一人ひとりの好みによって大きく左右されるだろう。振り付けにこだわるファンは芸術的なルーティンというアイデアを高く評価するかもしれないが、ジャンプのファンにとっては明らかに不快感を与えるだろう」との見解を示した。

 その上で弊害についても言及。「プログラムを改革するという具体的なアイデアは、フィギュアスケートをジャンプ競技とみなすことと、フィギュアスケートをバレエとみなすことの両極端を誇張するだろう。それによって両方向の不均衡の欠点をあからさまに露呈してしまう。フィギュアスケートの真髄、すなわち技術と要素の複雑な組み合わせが破壊されつつある」と語気を強めた。

 さらに「ISUは審判員に慣習ではなくルールに基づいた判定を強制する能力がないことを認めた」とも指摘。最短で2027~28年シーズンからルールが大幅に変わるが、改善点は山積みのようだ。