第104回全国高校サッカー選手権決勝(12日、MUFG国立)、昨夏の全国高校総体(インターハイ)王者・神村学園(鹿児島)が、鹿島学園(茨城)に3―0で快勝。悲願の初制覇で史上6校目となる夏冬2冠の快挙だ。元日本代表FW武田修宏氏(58=本紙評論家)が、下馬評通りの強さを発揮した神村学園の3つの強みを挙げた。
清水東高(静岡)時代の第62回大会で、1年生ながら10番を背負って得点王となった元ストライカーは「大会前から優勝候補として注目された中、結果を出した選手、監督、スタッフは素晴らしかった。振り返ると(PK戦9―8で制した)尚志(福島)との準決勝が一つのヤマだった」と勝者をたたえた。
注目したのが、中等部上がりの選手が多いこと。同校は中学生年代では〝止める、蹴る〟などの基礎を叩き込まれ、高校年代ではその技術に裏打ちされた、つなぐサッカーをつくり上げるシステムを確立している。武田氏は「選手の質が高いのは中学、高校の一貫した指導もある」と指摘。実際、この日のスタメン7人が中等部出身だ。
さらに試合を通して感じたのは「鍛えられている印象がある。ボールを奪ってから裏への意識も高いし、攻守の切り替えの強度もしっかりしている」。単に技術が高いだけではないのだ。
そして継承されてきた鹿児島県のサッカー熱も忘れてはならない。「鹿児島は昔から鹿児島実業や鹿児島城西と強豪校が多く、切磋琢磨しながら力をつけた印象。それに九州内には長崎の国見、熊本の大津、福岡の東福岡など強力なライバルも多いしね」
熱量という意味では、鹿実OBで選手権優勝経験もある有村監督は「強い鹿児島を取り戻す」と言い続けてきただけに、武田氏は「指導者がサッカー熱を受け継いでいるのも強い理由かと思う」。初制覇をきっかけにV回数を伸ばしていけるか。












