〝番狂わせ〟はなぜ起きたのか。衝撃の連続となった昨年大みそかの格闘技イベント「RIZIN師走の超強者祭り」(さいたまスーパーアリーナ)を、〝バカサバイバー〟こと青木真也(42)が徹底分析。話題を呼んだ試合に、忖度なしのメスを入れた。

 朝倉未来の敗因を語った青木が次に視線を送ったのが、誰しもが驚く結末となったRIZINライト級王座戦だ。圧倒的優位と見られた王者のホベルト・サトシ・ソウザ(ブラジル)に挑戦者のイルホム・ノジモフ(ウズベキスタン)が1ラウンド(R)13秒でKO勝ち。王者のタックルにカウンターのヒザを合わせて、今大会最大のアップセットを起こした。

 これに青木は「これって俺たちにとって〝税金〟みたいなもんなんだよ」と声をしゃがれさせる。自らも2004年大みそかの長島☆自演乙☆雄一郎戦で同様のKO負けを2R4秒で喫しているが「グラップラーをやっている以上、避けて通れないというか。組みにいく以上、このヒザはどこかで必ずもらっちゃうんだよ。税金にしては今回高すぎたというだけで」と首を振った。

 それでも、この決着はただの〝出合い頭の一撃〟ではないという。「ノジモフはこの無理な直前オファーを受けるハングリーな気持ちがあった。その辺が勝利を引き寄せたんじゃないかな。いいプロレスだったよ」と得意のセリフで説明。

ホベルト・サトシ・ソウザ(右)を一撃でKOしたイルホム・ノジモフ
ホベルト・サトシ・ソウザ(右)を一撃でKOしたイルホム・ノジモフ

 さらに「もう一つ言えるのは、サトシ・ソウザが打撃に自信を持っちゃったことが原因でもある。最初に〝この野郎、俺は打撃もいけるぞ〟って(立ち技の攻防に)いってパンチをもらってるんだよ。だから13秒の中でもノジモフがコントロールした試合ではあるんだよね」と読み解く。そして「にしても、ノジモフの打撃力は異常だよ。階級を上げても全然劣ってないもん。しばらくは陥落しないんじゃないかな」と長期政権を予言した。

 振り返れば、もともとはサトシの対戦相手として自らが浮上していた。だが、シンガポールの格闘技イベント「ONEチャンピオンシップ」とのマッチングの結果、参戦ならず。続いて一度は親交のある野村駿太が挑戦者で決まったが、左ヒザの大けがで欠場し、ノジモフの〝スクランブル挑戦〟となっていた。

 この紆余曲折を踏まえ「要は俺たちのおかげじゃん。ノジモフには俺と野村に感謝してもらいたい。俺と野村に税金を払え!」と支離滅裂なことを口走る。結果としてサトシが21年前の自分を彷彿とさせるような敗戦を喫しているだけに「ここまでよくできてるってことは、黒幕がいるんじゃないか? 何もしないGLEATの黒幕とは全然違う、優秀な黒幕が…」といぶかしがった。