衝撃のアップセットだ。大みそかの格闘技イベント「RIZIN師走の超強者祭り」(さいたまスーパーアリーナ)で、RIZINライト級王者のホベルト・サトシ・ソウザ(36=ブラジル)が、イルホム・ノジモフ(30=ウズベキスタン)に敗れ、まさかの王座陥落となった。

 当初は野村駿太の挑戦を受ける予定だったが、野村が練習中に大ケガを負って欠場。代わりに急きょフェザー級から上げてきたストライカーのノジモフを相手に、6度目の防衛戦となった。ノジモフはフェザー級だが、身長で約10センチで上回る。ゴングと同時に王者は、右のカーフキックでノジモフを横倒しにする絶好のスタート。さらに右ストレートにいくが、ノジモフは下がらず、前に出てくる。

 勝負は一瞬だった。サトシはタックルを狙って前に出るも、カウンターの右ヒザを顔面に被弾。真後ろにダウンすると、挑戦者の鉄槌1発が入って時点で、レフェリーが試合を即座にストップした。1ラウンドわずか13秒でKO負けを喫し、2021年6月にトフィック・ムサエフに一本勝ちして初代王者に就いてから4年半も巻いてきたベルトを手放した。

サトシ・ソウザ(右)をカウンターで一撃KOしたノジモフの右ヒザ
サトシ・ソウザ(右)をカウンターで一撃KOしたノジモフの右ヒザ

 サトシはぼうぜんとした表情のまま、リングを下りた。「ABEMA PPV」の実況では〝スーパーアリーナショック〟と呼ぶほど衝撃の王座交代。解説の川尻達也は「サトシ選手はいつも通り得意の右を出したけど、ひるまずもう1回前に出て、カウンターのヒザを狙ったノジモフが見事」と、勝ったノジモフの度胸を称賛した。同じく解説の高阪剛氏も「ノジモフは本物ですよ。勝ちにこだわる執念がヒザに込められていた」と、驚嘆の声を上げた。

 ノジモフは「今日はサトシ選手が、必ず脚にタックルに来ると予見していた。それにうまく対応できた」と戦略がずばり当たり、してやったりの表情だった。