大みそかの格闘技イベント「RIZIN師走の超強者祭り」(さいたまスーパーアリーナ)で、RIZINバンタム級王者の井上直樹(28)が、ダニー・サバテロ(32=米国)に判定1―2で敗れ、王座から陥落した。

 昨年9月に、朝倉海が返上した同王座決定戦に勝って第7代王者となった。RIZINバンタム級の歴代王者は一度も防衛していなかったが、井上はここまで2度成功。戦前に散々挑発してきたRIZIN3戦目のサバテロと、序盤から削り合いを繰り広げた。

 1ラウンド(R)は、カーフキックでいきなりぐらつかせたが、テークダウンからバックをとられ、豪快に投げられた。肩固めはしのぐも執ように組みつかれて、コントロールされる。2Rは打撃に活路を見いだすものの、片足タックルからしつこくグラウンドに引きずり込まれた。

 それでも上のポジションを奪うと、グラウンドでバックをとってボディーに4の字ロックを決めて一気に逆襲。ペースを引き寄せ優勢に進め、勝負の3Rに持ち込んだ。

サバテロ(右)に強烈なカーフキックを入れる井上直樹
サバテロ(右)に強烈なカーフキックを入れる井上直樹

 ところが両脚タックルでテークダウンをとられ、アナコンダチョークを仕掛けられる。さらにコーナーに押し込まれ、グラウンドでバックにつかれた。何とか立ち上がるも、終了30秒前にまたもタックルで倒される。最後は立ち上がったサバテロからサッカーボールキックから鉄槌を落とされ、終了のゴングを聞いた。

 判定はスプリットの1―2で敗戦。3度目の防衛に失敗して、ベルトを失った。「ABEMA PPV」の生中継で解説を務めた川尻達也は「残り50秒までは井上選手だったが、最後の印象が強かった。しつこく削り続けて、最後に踏みつけられた印象が強かったのではないか」と分析。

 同じく解説で元パンクラス女子王者の杉山しずかは「(3Rも)冷静じゃないですか。一回、ちょっと感情を爆発させてほしい。そういう井上選手を見たい。井上選手ももうひと皮むけて、怒った井上選手が見たい」と、井上の再起に提言を送っていた。