サッカー日本代表は2026年6月に開幕する北中米W杯へ臨む。初出場から8大会連続で挑む大舞台での優勝を目標に設定した森保一監督(57)の新年インタビューを前後編でお伝えする。初回ではW杯イヤーを迎えた心境とともに、W杯における〝日本の常識〟を覆す考えを披露した。

 カタールW杯に続いて本大会の指揮を執る森保監督は、北中米W杯の話題となると表情が引き締まる。「勝つことにこだわってやっていきたい。同時に、過去からの歴史を受け継ぎ、常に右肩上がりの日本のサッカーがある中で、今できる最大限のことをやって、未来につないでいく信念を持ってやっていきたい」

 本大会では、前回大会優勝のアルゼンチンをはじめ、欧州のフランス、スペイン、イングランドなど強豪ひしめく中でも優勝を目標に掲げる。

「日本のサッカーは2050年までに優勝するということの中で、50年は本命優勝で今はダークホースで優勝を狙いにいく形だと思っている。その時間軸の中で、今よりも力をつけて未来に行こうという思いは強い。その中で勝つということは大切ですし、勝って積み上げて、勝って成長していくということができれば一番いい」

 オランダとの1次リーグ初戦(6月14日=日本時間15日)の重要性については「大事だと思うが、すべてではない。1次リーグ3位まで(突破が)あるし、アルゼンチンにしても優勝した前回大会、初戦に敗れた。最初に勝っていい流れをつかんでいきたいのはあるけど(1次リーグ)3試合と、その先(決勝トーナメント)5試合を考えていきたい。大事だけど、いきおいいとかそういうのはあまり好きではない」との見解だ。

 もちろんオランダ戦に勝ちにいく考えは変わらない。「相手に世界トップクラスの選手はいるが、日本代表の選手たちが対等に戦えるイメージはできる。これまでやってきたように自分たちのよさを出すことを考えながら、相手のよさを消す、相手の嫌がることをやるとかを含めて相手が困る試合展開に持っていってくれるだろうなと。ひとごとのようだが、それだけやれる選手を見させていただいている」

 大舞台への結果へと直結する25年の進化についてはこう力説する。「すべて進化していると思うし、選手も経験値が上がってレベルアップしている。チームで言うと戦術的なところがより幅広く選手たちに伝わっている。自身の進化? 自分の進化はわからない。皆さんに評価いただければ」

 日本代表史上初となる2大会連続の指揮となる森保監督は2期目の中で選手のメンタリティーにも進化を実感。「2期やらせてもらった中で、1期目のときはアジアの中だと、経験値のある選手たちは、その厳しさは分かっていたが、そうでない選手たちは、どこかやれるんじゃないか、勝てるんじゃないかみたいなところがあった。2期目はスキというか、そういうのを感じなくなった。そこは間違いなく変わった」と説明した。

 世界ナンバーワンを決めるW杯という舞台に関しては「代表戦すべてがそうだが、国の代表として、国を背負って戦う場。あと国歌を歌うときに、この舞台でやれて、幸せだなっていう思いがわき出てくる、自分に関してはそこが一番でかいかな」。試合前の国歌斉唱時に感極まることで知られるが、頂点に立って歓喜の涙を流すシーンも多くのファンが望んでいる。