【茜さやのほっこり温泉】フリー素材モデルにして大の温泉好き・茜さやが、全国各地の魅力的な温泉を紹介する好評連載。今回は熊野の奥で出会った世界遺産の“力のある湯”です。
読者の皆様、こんにちは。温泉大好き♪茜さやです。
もう今年も終わり…。
振り返ると、私の中では本当にあっという間の一年でした。慌ただしく過ぎていく日々の中で、最後に行く温泉は、きちんと「湯」と向き合える場所がいい! そう思って選んだのが、今回ご紹介する「湯の峰温泉 公衆浴場」です。
熊野本宮大社の程近く、山に抱かれるように湯けむりを上げる湯の峰温泉。その中心にある湯の峰温泉公衆浴場は、熊野詣での人々が参拝前に身を清めた湯垢離場として、長い時間使われ続けてきた場所です。
ここに来ると、まず感じるのは「お湯が主役」だということ。3年前に建物が新しくなり、浴場はとても清潔ですが、印象に残るのは設備よりもやはり湯の存在感です。
一般湯は、湯の峰らしいやわらかさと力強さのバランスがちょうどいい湯。肌に触れた瞬間は穏やかなのに、しばらくつかっていると、体の奥まで温まってくるのが分かります。上がった後も湯冷めしにくく、静かに効いてくるタイプの温泉…!
くすり湯は、源泉をそのまま使用した浴槽。湯の濃さがはっきりしていて、一般湯とは別物。肌にまとわりつくような感触があり、成分の強さをそのまま体で受け取れます。シャンプーやせっけんが使えないのも、この湯にとっては自然なこと。湯治場としての湯の峰を実感したいなら、まずここに入りたいところです。
家族湯は、空間としてはとても整えられていますが、湯の質は変わらず本格的。プライベートな環境で、落ち着いて湯と向き合えるのが魅力です♪ 人の目を気にせず、湯の感触や体の変化に集中できるのは、意外とぜいたくな時間です。
そして、やはり特別なのがつぼ湯!
一度に一組しか入れない小さな浴室に張られた湯は、その日その時で表情を変えるといわれています。白く濁る日もあれば、少し青みを帯びることもある。自然の中で湧き続ける湯を、人が完全にコントロールできないという事実を、素直に感じさせてくれる最高の“湯”です。世界遺産に登録されている理由も、実際に目の前にすると腑に落ちます。
湯の峰温泉公衆浴場は、派手さや豪華さで語る温泉ではありません。その代わり、湯につかる時間そのものが、静かに記憶に残ります。
熊野の空気の中で、力のある湯に体を預ける。それだけのことが、こんなにも満ち足りた体験になる。湯の峰温泉は、やはり特別な場所でした。
年の瀬に、静かに湯と向き合える場所。湯の峰温泉公衆浴場は、そんな締めくくりにふさわしい温泉です。確かな力のある湯。つかる時間そのものが、心に残ります。
この一年の終わりに、そして新しい一年の始まりに。いい“湯”との出会いがありますように。…何回“湯”って言ったんだろう(笑い)。
今年もこんな私をありがとうございました♡
【湯の峰温泉 公衆浴場】和歌山県田辺市本宮町湯峯110。泉質=含硫黄、炭酸水素塩泉。問い合わせ=℡0735・42・0074。料金=大人400円~、子供200円~(6~21時)。交通=JR紀勢本線「新宮駅」から熊野御坊南海バスで約1時間15分。
















