17日、臨時国会が閉幕した。自民党は日本維新の会との連立政権のもと2025年度補正予算、ガソリン税の暫定税率廃止法を成立。一方で維新が連立入りの条件とした衆院議員定数削減法案は見送りとなった。高市政権が高い支持率を維持する中、維新は結果を出すことはできなかった。維新の元政調会長で元参院議員の音喜多駿氏が、維新の与党デビュー戦を総括するとともに今後の行方を占った。
維新は今国会で定数削減法案の実現を目指していたが、野党側は企業・団体献金の見直しをめぐる法案を優先。審議すらされないという〝洗礼〟を浴びた。
音喜多氏は「連立入りをして露出度が増えたことで、維新の注目度が一気に上がったことはプラス。一方で、残念ながら強く主張していた議員定数削減や社会保険料を下げる改革を具体的に前に進めることはできず、与党としての難しさが現れたほろ苦い与党デビュー戦になったと思います」と総括した。
定数削減法案は来年の通常国会での可決を目指し、継続審議となる。
「維新は『自民党は約束した』『多くの野党も過去に削減を約束している』とピュアに突き進みましたが、正面突破することは結局不可能でした。維新が改革のセンターピンと大きく打ち出し、世論調査では賛成意見が多かっただけに、実現できなかった時の失望は大きいでしょう」とその反動を危惧する。
定数削減を巡っては野党だけではなく自民党内からも反対の声が上がっている。「高市(早苗首相)さんが前向きだったことにウソはないと思う一方で、自民党内には『法案を提出して、高市さんの顔をつぶさなければそれでいい。そこまでやれば維新は連立離脱をできないはずだ』と高をくくっている議員がたくさんいました」と証言。
実際に、その通りになり「維新は高市さんの顔を立て、連立離脱をすることはありませんでした。維新側の発言力、実行力を高めることは難しく、来年以降も実現の見通しは立っていないというのが実情ではないでしょうか」と厳しい目を向ける。
定数削減法案が実現できなければ〝スピード離婚〟となるのか。
音喜多氏は「前述の通り、自民党が高市さんのメンツを守り維新がそれを容認したことで『連立離脱』というカードを封じられてしまった」と否定。一方で「今の維新は高市さんの人気やパワーに飲み込まれているように見えます。具体的な果実がなければ、自民党にも飲み込まれ『大阪以外消滅』というシナリオが現実のものになりかねません」と警鐘を鳴らす。
最悪のシナリオを避けるために求められるのは交渉力だという。「自民は現時点では少数与党ですから、改めて『連立離脱も辞さない』という機運を作ることができるか。それによって自民党を動かすことができるか。あくまで対等な関係、あるいは少数与党をギリギリで支えている要こそが維新であるという矜持のもと、政治改革や社会保険料を下げる改革を一つずつ実現していってほしいです」と古巣にエールを送った。












