阪神を自由契約となったジョン・デュプランティエ投手(31)が16日、DeNAと契約間近に迫っていることが分かった。ソフトバンク入りが有力視されていたが、急転直下で形勢が変わったとみられる。ベイスターズ側はメジャー復帰を目指すアンドレ・ジャクソン投手(29)との残留交渉が難航。来日1年目の今季、阪神で15試合に先発し2完封を含む6勝3敗、防御率1・39の好成績をマークしたデュプランティエに白羽の矢を立てた形だ。

 ソフトバンクと合意寸前とみられた中で状況が一変した背景には、デュプランティエ側がより好条件のオファーが舞い込むことを信じて交渉窓口を完全に閉じていなかったことがある。「編成期限のある球団サイドには時間的余裕はないが、デュプランティエ側はたとえ年をまたいでも高い評価を待ち続けたい姿勢を示していた」(球界関係者)。ソフトバンク陣営は少なくとも来シーズンはNPB残留の意向があるデュプランティエの獲得調査を水面下で進めた上で、契約年数に縛りをかけない条件を提示。移籍先の最有力とみられていた。

 獲得費用の高騰も含め、新規の外国人選手獲得のハードルは年々高まっている。NPBでのプレー意欲を示す選手を新たに見つけ出す作業は今も昔も困難を強いられる中で、デュプランティエのようなNPB残留希望のある選手はレアケース。交渉窓口が完全に閉じていない状況を対外的に示し続けたことで、ソフトバンクをしのぐ好条件を引き出すチャンスが残っていた。

 かつて好感触を得ながら形勢が大逆転した事例としては、2018年オフに西武から国内FA権を行使して最終的に楽天入りした浅村が合意寸前だったソフトバンクに断りを入れた例などがある。球団と選手サイドでタイムリミットも異なる。百戦錬磨の代理人たちとの駆け引きとともに、今オフもシ烈な攻防が繰り広げられている。