女子プロレス「スターダム」のワールド&新日本プロレスのSTRONG女子2冠選手権(27日、東京・後楽園ホール)は、ワールド王者の上谷沙弥(28)が、STRONG女子王者・AZM(22)を下し、2冠王に輝いた。

 試合後2本のベルトと2本のトロフィーを受け取った上谷は涙を流すAZMを見つめると複雑な表情を浮かべ「ベルトってすげえ重てえな…」と声を震わせていた。

 2人はかつてクイーンズ・クエスト(QQ)で行動を共にした先輩後輩。シングルリーグ戦「5★STAR GP」の準々決勝戦(8月23日、後楽園)でAZMに敗れた上谷は復讐に燃えていた。

AZM(右)にキックを浴びせる上谷沙弥
AZM(右)にキックを浴びせる上谷沙弥

 試合はまさに激闘だった。試合開始のゴングが鳴ると2人はエルボー合戦で火花を散らし一進一退の攻防を展開。

 ハイライトは15分過ぎ、旋回式スタークラッシャーを避けられるとあずみ寿司2連発からのいっちょあがり、そして雪崩式カナディアンデストロイヤーを浴びせられた上谷の動きが止まった。その後もヌメロウノで絞り上げられ窮地を迎えた上谷だったが、右ストレートを放ち形勢逆転に成功。

 勢いをつけるとバックドロップ、ブルーサンダーで追い込みをかける。さらにラ・ミスティカを狙うAZMを抱え上げるとそのまま開脚式ドライバーでマットに突き刺した。最後は上谷がカミゴエ式ビッグブーツからの旋回式スタークラッシャーで3カウントを奪って見せた。

渡辺桃(左)の挑戦を受ける上谷沙弥
渡辺桃(左)の挑戦を受ける上谷沙弥

 試合後数分は大の字のまま動くことができなくなってしまった上谷だったが、マイクを持つと「ベルトってすげえ重てえな…でも沙弥様はまだまだ成し遂げなきゃいけないことたくさんあるから、ここでお前に止められるわけにはいかなかったんだよ」と目に涙を浮かべた。

 するとAZMから「上谷をプロレスで超えたかったけど…負けた。でももう泣かないから。ずっとお前がトップのまんまのスターダムじゃ面白くねえんだよ! 絶対に上谷から勝つのはこのAZMだから待っとけよ!」と吐き捨てれた。これに上谷は「止められるもんなら止めてみろよ」とにらみつけ、AZMから差し出された拳に自分の拳を乱暴にぶつけた。

 その後今年度の5★STAR覇者である渡辺桃から「上谷、2冠チャンピオンおめでとう。私がここに来た理由わかる? STRONGと赤いベルト(ワールド)どっちも私が取ってやるから、挑戦させてください」と挑戦を表明された。同じ「H.A.T.E.」の仲間である渡辺を歓迎した上谷は「もちろんだよ。5★STAR覇者、今の強さの象徴だもんな。そんな桃と戦えるの楽しみしてるよ」と受諾。渡辺から11月3日の大田区総合体育館大会を指定されると、上谷も快諾し「至高の戦いをやってやろう」と握手を交わした。

 最後には「今年に入ってたくさんの人にプロレスを見てもらうって言い続けてその夢が昨日かなった。でも沙弥様はさらなる目標、お前らを東京ドームまで連れて行ってやるよ! これからも沙弥様から目を離すなよ。しもべたちよ、ひざまづけ。永遠にさよなら」と絶叫し、大会を締めた。