バルセロナ五輪柔道銀メダルでプロレスラーとしても活躍した〝元暴走王〟小川直也氏(57)が、自身のYouTubeチャンネル「小川直也の暴走王チャンネル」を更新。女子プロレス界のレジェンドでWWE殿堂者のブル中野(57)をゲストに迎え、北朝鮮「平和の祭典」について振り返った。
同大会は、新日本プロレスが1995年4月28、29日に北朝鮮の平壌メーデースタジアムで開催。小川氏の師匠で、ブルが小学5年から大ファンだったという〝燃える闘魂〟故アントニオ猪木さんが中心になり、28日に15万人、29日に19万人と史上空前、合計34万人の大観衆を集めた。北朝鮮は日本プロレス界の父で猪木さんの師匠・力道山の母国で、当時は小泉純一郎首相と金正日氏による日朝首脳会談(2002年9月)が行われる7年以上も前だった。
ブルはWWF(現WWE)が主戦場で米ニューヨークに住んでおり、地元の日本コミュニティーの集まりで猪木さんと初めて対面した。その際に燃える闘魂から「平和の祭典」参加を打診され、「何で行くかもわからず」(ブル)という状況だったが、二つ返事で引き受けたという。
28日の大会では北斗晶と組み、豊田真奈美&吉田万里子と対戦し勝利を収めた。当時の報道によると「全日本女子プロレスには、歓声が津波のように押し寄せた」「全女4人の派手なコスチュームにまず目を奪われた観衆」「『女性があんなに激しい戦いをするとは…』とカルチャーショックに見舞われていた」という状況で、ブルらが大会の主役を奪った。
一方、28日大会のメインは〝破壊王〟橋本真也vsスコット・ノートンで20分時間切れ引き分け。小川氏は「破壊王が一生懸命やっても(観衆が)沸かなくて、逆にブルさんたちが沸かしちゃって、破壊王が悔やんでいたって話を聞いた」と盟友だった故橋本さんの逸話を披露。ブルは「1試合目とか新日本の人たちがやられた試合を見ているんで、どういう試合が沸くかわかっているんで。沸く試合をやりました」と明かし、プロレスを知らない北朝鮮向けのファイトをしたのだという。
小川氏は「おー、すごい」と感嘆の声を上げたが、ブルの受け止め方は違っていた。「新日本の方たちが本当にすごいと思ったのは、何も変えなかったこと。新日本のプロレスをやったんです。それを見せるために行っていると思うので、何も変えずに新日本のプロレスをやっているんだと」。逆に〝ストロングスタイル〟を貫いた新日本勢に感銘を受けたという。
元暴走王が「でも19万人がシーン…としてたら、きついっスよね。(猪木イズムでは)客にこびること、やっちゃいけないんだろうけど…」と言うと、WWE殿堂者も「(レスラーにとって)沈黙って一番怖いじゃないですか。それを微動だにしないで自分たちのプロレスをやっていられたんで、逆にすごいなと思いました」と、意外な感想を述べていた。












