フィリーズのブランドン・マーシュ外野手(27)はドジャースの大谷翔平投手(31)とカイル・シュワバー外野手(32)と同じチームでプレーした数少ない選手の一人だ。そんなマーシュの目に大谷とシュワバーはどう映っているのか。大谷の2勝目を消す逆転3ランを放った16日(日本時間17日)の試合前に聞いた。

「彼らは特別だよ。ユニコーンだとか、唯一無二という言葉を聞くけど、まさにそんな2人。彼らは強く振るだけじゃなく、正確さも兼ね備えている。両方を持つ選手はそう多くないんだ。強く振って空振りするタイプ、逆に軽く振って当てるタイプは多いけど、彼らはその両方を持っている。打席でのアプローチもすごく優れていて、より危険な存在になっている。彼らは自分の技術にすごく真剣で、試合前の準備や研究にも頑固なまでに妥協しない。そのうえで、試合では自然体で臨んで無理に力まない。見ていて本当に楽しいよ」

 大谷は2年連続50号を放ち、シュワバーはリーグトップの53号とメジャーを代表するホームラン打者だ。打撃スタイルは違うが共通点は失敗への対応だという。

「失敗への向き合い方が特別だと思う。彼らはプロ中のプロなんだ。野球だけでなく、人として、失敗を処理することやチームをリードすること、すべてにおいてプロフェッショナル。僕自身もそうだけど、凡退するとイライラする人は多い。でも彼らはすぐに『次』に切り替えるんだ。そのマインドセットこそが、彼らが毎晩成功し続けられる大きな理由だと思う」

 もっとも2人にアドバイスを求めたことはないという。

「自分はただ観察して学ぶだけだね。あまり彼らの思考に入り込みすぎて邪魔したくない。ただ大谷と一緒にプレーしていたときも、もし投げているときに失点しても、それを打撃に持ち込まなかった。完全に切り分けていた。すごいと思った。彼はほとんど点を取られなかったからそういう場面が少なかったのも事実だけどね。シュワバーもそう。22年や23年に外野を守っていたとき、打席でうまくいかなくても、守備ではその日最高のプレーをした。そういう切り替えができるのは本当にすごい資質だと思う」

 米メディアや野球ファンは本塁打王の行方だけではなく、MVP争いにも注目している。

「それは投票する人に任せるよ。でもどちらも素晴らしいシーズンを送っているのは間違いない。もちろん自分はシュワバー寄りの意見になってしまうけどね。ここ数週間、MVPの話題の中で2人が競い合うのを見られるのは楽しいことだ。トレー(ターナー)の名前が出たりと他の候補者もいるけど、彼らが投票対象になるのは理由がある。みんな誇りに思うよ」