阪神は10日のDeNA戦(甲子園)に1―6で完敗し、2連敗。先発の伊藤将が7回途中6失点で崩れると、打線もベイ投手陣の小刻みな継投策に終始手を焼き続けた。
7日にNPB史上最速となるリーグ制覇を果たしたばかりの猛虎は7月16日の中日戦(甲子園)以来となる、実に15カードぶりのカード負け越し。逆説的にではあるが、歓喜の瞬間まで極めて高い心身的強度でペナントを戦い抜いてきた虎ナインたちの、ここまでの集中力が際立つ形にもなった。
優勝監督インタビューで「143試合を戦うペナントレースという競技のチャンピオンは私たち。ここから先のクライマックスシリーズ(CS)は別の競技になる」と高々と宣言した藤川球児監督(45)は、この日の試合後に「勝負師としては悔しい」としながらも「向いている方向はちゃんとありますから。しっかりとチームを洗濯して、また強いチームに仕上げていく」とコメント。余裕を漂わせながらクラブハウスへ引き揚げていった。
次なる本番は10月15日から開幕するセ・CSファイナルステージ(甲子園)。そこへ向けた〝布石〟は、既にこの日のスタメンオーダーにも表れていた。先発出場を果たしたのは、ここまで出場機会が少なかった梅野、植田、井坪ら。指揮官は彼らの起用意図について「ここからグッと勢いが出てくる選手がいれば。それが一番必要な季節になってきますから。今まで出ていた選手には休養を与え、ここからの1か月、一、二軍を使って探していく作業になる」と説明する。
レギュラーシーズンでは「名前や実績や背番号にこだわらず、あくまでも力のある選手」(藤川監督)の起用にこだわってきた虎将だが、短期決戦が続くポストシーズンではチームを勢いづけるラッキーボーイ的な存在が必要不可欠。V決定後、間髪を入れずに次の一手を打ちに動いた指揮官の〝凡事徹底〟ぶりが、またも垣間見えた。












