働く人が定期的に受けることが増えたストレスチェックだが、睡眠時間が短いと太りやすいことに加え、もう一つのポイントとして体重増加が多い人ほどストレスが高い傾向も見られるという。専門家の分析を聞いた。
【体重増加が多い人ほどストレスが高い】
ストレスチェックでは、働く人は質問に答えることで自身のストレス状態を知ることができる。検査結果を分析しているストレスチェック研究所アナリストの押切愛里さんは「1年間で体重が5㎏以上増えた人のうち、4人に1人以上が高ストレスなのです」と、もう一つのポイントを指摘する。同研究所はストレスチェックサービスを受託している株式会社ドクタートラストの研究機関である。
調査では体重が「かなり増えた(5㎏以上)」「増えた(3~5㎏)」「やや増えた(2~3㎏)」「変わらない(2㎏未満)」「減った」という体重変化別のグループごとに高ストレス者と低ストレス者の割合を調べている。
この調査でいう高ストレス者とは、ストレスの自覚症状が高い人や、ストレスの自覚症状が一定程度あるとともに仕事の負担と周囲のサポート状況が著しく悪い人を指す。ストレスチェック受検者のストレスのレベルをAからEの5段階に分け、最もストレスの高いE判定の人を高ストレス者、ストレスの低いA判定、B判定の人を低ストレス者に分類している。
その結果、高ストレス者の割合が26・8%と最も多かったのが体重増加が最も多かったグループだった(図1)。これに対し、低ストレス者が最も多いのが体重が変わらないグループだ。体重が「変わらない(2㎏未満)」グループの26・4%が低ストレス者というデータが出ている。
【心身の疲労や不安感、睡眠不足は体重増に関係】
心身の健康は体重
変化とどのような関係があるのだろうか。その点をまとめた調査結果も出ている。
受検者の心身の疲労や不安感、睡眠不足などについての良否を尋ねて、体重が「かなり増えた(5㎏以上)」グループと「変わらない(2㎏未満)」グループを比較している。2つのグループは、高ストレス者率が最も高いグループと最も低いグループだ。
両グループで良否の回答割合に大きな差があったのが「だるい」「不安だ」「気分が晴れない」「よく眠れない」「イライラしている」についての回答だった(図2)。体重が増えた人ほど、だるく、不安で気分が晴れず、よく眠れなくて、イライラしている人が多いわけだ。
体重が増えたから心身の状態がパッとしないのか、それとも心身の健康が損なわれているから体重が増えるのかという因果関係までははっきりしないが、要するにストレスが高かったり睡眠時間が短かったりする人ほど太りやすいというのが明白なデータだ。
これらの調査結果から体重変化は、疲労感や不安感などの心身の不調や睡眠時間と密接に関連していることが分かる。自身でセルフチェックし、心身の健康を守るための第一歩として生活習慣を整えたいものだ。













