石破茂首相が7日、辞任を表明し、総裁選が行われることになった。ポスト石破争いでは石破首相に引導を渡した小泉進次郎農水相がキーマンとなってくる。ただ永田町では不出馬の観測も飛び交い、不透明な情勢となっている。
石破首相は党内の石破おろしとは裏腹に政権支持率が上昇していることを受けて続投に意欲を燃やしていた。しかし8日に予定していた総裁選前倒しの署名提出を巡っては、麻生太郎元首相がゴーサインを出したことで閣内からも賛成者が現れ、過半数に達する勢いとなった。6日夜に菅義偉元首相と小泉氏が首相官邸を訪れ、党分断事態を避けるために辞任すべきと進言したとみられる。
石破首相は辞任会見で「菅副総裁、小泉農水相との会話の内容はここですべきことでない。私どもの政権は菅元総理のお知恵によるところが大きかった。小泉農水相とはこれまで、いろんな議論を交わしてきた。彼が昨日、積極的に発言したわけではないが、いろんな発言は示唆があったことに尽きる」。最後まで解散総選挙や、前倒しの総裁選に出馬などあらゆるカードをちらつかせていた石破首相も断念した格好となった。
辞任表明とともに総裁選の号砲が事実上、鳴った。小泉氏や高市早苗氏、小林鷹之氏、林芳正官房長官、茂木敏充氏ら前回の総裁選出馬組の名前が取りざたされているが、軸となるのはやはり小泉氏だ。
若手・中堅を中心に国民的人気が高い小泉氏を推す声が高い。先日は大阪・関西万博の視察で、日本維新の会の吉村洋文代表との蜜月関係をアピール。連立も含めた協力関係を構築できれば、少数与党でも政権運営で見通しが立つことになる。
一方で「さすがに小泉氏は今回は見送るのではないか」との声もある。「小泉氏は環境相だった菅政権でも最後、菅首相に直談判して総裁選不出馬に追い込んだ。今回の石破首相で2人目になる。首相を〝介錯〟して、自分が後釜では筋が通らない。前回の岸田政権で無役となったのと同様に一回、お休みとなるところ」(党関係者)。コメ価格高騰の対策も道半ばとなって、まだ経験不足との見方も多い。
ただ、小泉氏も目の前に首相になるチャンスが転がっているとあれば、飛びつきたくなる局面だ。実際、小泉純一郎元首相からは「(首相になるのは)40代では早過ぎる。50歳を過ぎてから考えればいい」とアドバイスされていたが、昨年の総裁選に出馬。父親に事後報告だった。
石破首相の辞任に当たっては支援や後継指名などの約束を交わしたとの話も出ている。高校球児の経験から「迷ったらフルスイング」がモットーで、今後の動向が注目される。












