韓国前大統領の妻が逮捕か…。ソウル中央地裁は12日、尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領の妻・金建希氏(キム・ゴンヒ=52)を逮捕状を発付するかどうかを非公開で審査した。金氏は4時間25分にわたり審査を受け、結果を待つ。金氏側は、犯罪が成立しないとの主張を繰り広げたという。特別検察官チームが7日、あっせん収財や資本市場法違反などの疑いで逮捕状を請求していた。
金氏は尹政権時の2022年、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の元幹部から不正に高級バッグを受け取った疑いなどが持たれている。
金氏の逮捕を決定づけるのは〝隠蔽体質〟だ。審査で特検チームは、逮捕状請求の罪状とは異なる「ネックレス問題」を提起した。
金氏が22年6月、北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に同行した際に6200万ウォン(約662万円)相当の「ヴァンクリーフ&アーペル」のネックレスを着用していた。公職者倫理法では、1品あたり500万ウォンを超える宝飾品は申告するよう規定されているが、尹氏は大統領選期間や就任後にネックレスを申告していなかった。
同年8月、共に民主党が公職選挙法上の虚偽事実公表の疑いで告発したが、金氏側は当時「借りたものなので、申告漏れには該当しない」と説明。しかし、今年5月、金氏側は検察に対し「借りたものではなく、自分で買った模造品。なくしてしまい、今はどこにあるか分からない」と説明を変えた。
その後、李在明政権となり、捜査が本格化。特検は先月25日、金氏の兄キム・ジンウ氏の義母の自宅を捜索し、同じデザインのネックレスを押収した。今月6日、金氏は特検に「NATOの時に着用したものは本物ではなく、2010年に香港で購入した模造品。金額が200万ウォンにすぎない模造品のため、申告対象にも含まれない」と説明した。実際に模造品だったが、特検は〝すり替え〟疑惑を抱いた。
韓国事情通は「ヴァンクリーフ&アーペルのこのネックレスが発売されたのは2015年で、2010年にこのネックレスは発売されていませんし、模造品もあり得ない。そのため、特検は徹底的に捜査したんです」と指摘する。
そして、このネックレス問題について特検はこの日、決定的な証拠を突き付けた。
韓国紙「国民日報」によると、建設会社「ソ・ヒ建設」秘書室長が2022年3月にロッテ百貨店のヴァンクリーフ&アーペルの店舗でこの本物のネックレスを商品券で購入し、同社会長が金氏にプレゼントしたという。会長が12日、特検にその詳細を記した書面を提出し、審査で金氏にぶつけたようだ。
前出事情通は「この会長の証言は、特検の〝隠しカード〟だと大騒ぎになりました。逮捕状請求に含まれる犯罪事実ではありませんが、金氏がウソをつき、証拠のすり替えをし、証拠隠滅しかねない体質であることを示すことで、裁判所へ逮捕状発付の圧力を強めました」と語る。
逮捕されれば、大統領経験者の妻としては初となる。「非常戒厳」をめぐる内乱首謀罪で公判が続く尹氏は拘置所に勾留されており、大統領経験者と配偶者が同時に拘束される最初の事例になる。












