ナフサ不足の打開策となるのか――。ホルムズ海峡の事実上の封鎖で、原油から精製されるナフサの不足が深刻な状況を迎えようとしている。元外務省主任分析官で作家の佐藤優氏はロシアから輸入ルートを提言。カギを握るのはロシアにパイプがある自民党・鈴木宗男参院議員だと説いた。
ナフサ不足で食品トレーや包装フィルム、シンナー、工事用の塗料などが価格高騰し、品薄はおろか販売中止の商品も出るなど各方面に多大な影響が出ている。高市早苗首相は4月30日、代替調達が進み、「年を越えて供給を継続できる」と話したが、サプライチェーンに目詰まりが生じており、ゴールデンウイーク明けにはさらに供給不足に拍車がかかるとみられている。
同30日、国会内で開かれた「大地塾」で講演した佐藤氏は「日本政府は事態を打開するために手を打っていると思いますよ。日本で解決したとしても東南アジアに行く分を日本が買い付けたら東南アジアでナフサ不足が起きる。医療用マスクの7割は東南アジアで作っている。コロナの時のマスク騒動と一緒。サプライチェーンと関係ないところからナフサを取ってこないといけない」と話した。特に透析で使われる使い捨てのダイアライザ(人工腎臓)不足が懸念され、命にかかわる深刻な問題だと訴えた。
同じくナフサ不足に直面した韓国の民間企業は3月にロシアからの輸入にこぎつけた。ロシアによるウクライナ侵攻後、日本は殺傷能力のある装備品をウクライナに支援しておらず、ロシアからのLNG(液化天然ガス)の輸入は継続している。
佐藤氏は「このままいけばサプライチェーンの関係で2~3か月後に大変なことになる。マスクであれだけのことがあったのになんで学習していないのか。日本が仲介し、東南アジアにナフサを売ってもらう。ロシアから買い付ける態勢を構築する必要がある」と訴えた。
折りしも宗男氏が5月3日からモスクワ訪問を予定している。佐藤氏は「ロシア侵攻が始まってからロシアを訪れたことがある国会議員は鈴木宗男さんだけ。重要なのはクレムリンと独自の人脈を持っている人」と宗男氏の外交交渉で、ナフサ危機を乗り越えられるとして、期待を寄せた。












