これから、自動車関連株の大反騰劇の幕が上がるかもしれない。
周知のように、日米貿易交渉は「関税率15%」で一応の着地を見た。自動車に関する関税率は、従来の25%から15%に引き下げられる。このニュースを受けて、自動車関連株は急騰。トヨタ自動車の株価は2496・5円から2905円まで、一気に値上がりした。同銘柄は2024年3月以降ズルズルと売られていたが、久々の急反発だ。
関税率に関しては、日米合意の履行状況次第で引き上げられる可能性が残されてはいるものの、今回の合意は自動車関連株にとっては明らかに朗報だ。今後、トヨタ株は24年3月の高値3891円から、関税増加分を差し引いた3500円近辺まで値を戻しても不思議はないだろう。
また、日本ではあまり報じられていないが、トランプ関税に関して「大統領に関税を課す権限があるのか」というテーマで、現在、米国内で裁判が行われている。現状、「関税を課す権限は議会にある」との見方が優勢で、トランプ大統領側が敗訴する可能性が高いという。同裁判でトランプ大統領側が敗訴しても、直ちに関税が元の水準に戻されるわけではないが、自動車関連株には追い風の一つになるだろう。
さらに、現状の関税率が「日本の自動車メーカーに有利」との見方もある。米自動車大手は、トランプ関税の対象であるメキシコ(追加関税率30%)やカナダ(同35%)から部品を輸入しており、日本の自動車メーカーより高い関税を課せられるため、米国内の自動車生産コストが上昇するからだ。
昨年夏のショック安以降、日経平均株価は半導体株にけん引される形で急反発した。しかし、自動車関連株に関しては、トランプ関税という逆風の中、いまだに安値近辺をウロウロしている銘柄が少なくない。
7月24日発表の第1四半期決算で大幅減益となり、株価が急落した三菱自動車工業(7211=396・1円)は、米国で販売される車の過半が日本国内の工場で造られており、関税の悪影響によって株価が押し下げられている。現状の400円前後の株価は、中長期目線で仕込み場だろう。
ほかに、トヨタ自動車のグループ再編の材料もある愛三工業(7283=1723円)や、自動車用チューブ大手で独立系の三桜工業(6584=708円)など、自動車関連株には中長期保有で報われそうな割安銘柄がゴロゴロしている。(株価は5日終値)












