WWE真夏の祭典「サマースラム」初日(2日=日本時間3日、ニュージャージー州イーストラザフォード)で行われた世界ヘビー級タイトルマッチは、大波乱の結末となった。

 真夏の祭典は今年から2日間開催となり、会場のメットライフ・スタジアムには5万3161人の大観衆が集結。初日のメインイベントでは、世界ヘビー級王者グンター(37)が、CMパンク(46)の挑戦を受ける王座戦が組まれた。

 2023年11月に約10年ぶりにWWEへ復帰したパンクにとって、13年1月にザ・ロック(ドウェイン・ジョンソン)にWWE王座を奪われて以来の最高峰王座がかかる。ただ、相手は現役最強の呼び声もあるグンターだ。パンクは序盤からチョップの連打とサソリ固め、ビッグブーツを連発されて防戦一方に。何とか反撃に出ても単発に終わり、グンターの牙城を崩せない。パワーボムを3発も浴びて、土俵際に追い込まれた。

CMパンクは世界王座獲得に涙した©AbemaTV, Inc.
CMパンクは世界王座獲得に涙した©AbemaTV, Inc.

 一方的な試合展開に、グンターは場外に出てパンクの代名詞「ベスト・イン・ザ・ワールド」をアピール。実況席のテーブルに載って、両手を上げて拍手を求めたが、〝カリスマ〟は王者の油断を見逃さなかった。グンターの両足を両手で払って、テーブルに激突させる。立ち上がった王者はテーブルの角で切ったのか流血し、大ダメージを負った。

 ついに回ってきた好機にパンクはラッシュ。最初のGTSはグンターにかわされ胴締めスリーパーをくらうも、脱出して抱え上げ、GTSをアゴに叩き込んだ。王者が倒れないと、2発目のGTSをぶち込み、大逆転で3カウントを奪った。約12年半ぶりの最高峰王座獲得に、パンクは涙して喜んだ。初日のメインが大団円で終わろうとしたときだ。

 テーマ曲が鳴って、いつでもどこでも最高峰王座に挑戦できるMITB覇者のセス・ロリンズ(39)が、ポール・ヘイマンとともに登場。7月12日の「サタデーナイツ・メインイベント」で右ヒザを負傷し、その後は欠場しており、松葉づえ姿で右脚にはニーブレースを装着していた。一度は引き揚げたが、振り返ると松葉づえを捨ててニーブレースを外し、リングに走り込んだ。負傷は真っ赤なウソだったようだ…。

 ロリンズはパンクを襲うと、MITBのブリーフケースでめった打ち。実に8発も殴りつけてから、「キャッシュイン(挑戦権行使)」を宣言した。レフェリーも認めて世界王座戦がスタート。ロリンズは必殺のストンプでパンクの頭を踏みつけ、あっという間に3カウントと世界王座を強奪。リング上でヘイマン、ブロン・ブレイカー、ブロンソン・リードの仲間と喜びを爆発させた。

 ロリンズは約1年3か月ぶりの同王座奪回で、最高峰王座は6度目の獲得。一方のパンクはわずか5分で悲願の世界王座から陥落となった。パンクがWWEに復帰してから遺恨抗争を続けてきたロリンズは、策士らしく〝カリスマ〟を奈落の底に落としてみせた。
 
 この日の「WWEサマースラム2025」は「ABEMA PPV」で生中継された。