阪神OBの田村勤氏(59)が2日のウェスタン・オリックス戦(SGL)のファーストピッチセレモニーに登板。現役時代と変わらぬ左のサイドスローで投じた一球は、ノーバウンドで捕手のミットに収まった。「10日前から肩をつくっていたのですが、やや引っかかってしまいました」と取材に苦笑交じりで応じた田村氏は「やはりマウンドは聖域。現役時代より緊張したかも」と大役を振り返った。

 1990年のドラフト会議で猛虎に4位入団した田村氏は主に左の救援投手として活躍。「亀新フィーバー」と呼ばれた92年シーズンは5勝1敗14セーブの好成績を収め、快進撃の立役者のひとりとして脚光を浴びた。翌93年も22セーブをマークしたが、その後は故障にも泣かされ、2002年限りでユニホームを脱いだ。

 引退してしばらくは球団所在地の兵庫・西宮市内で整骨院を営んでいたが、現在は故郷・静岡に戻り「JAおおいがわ」に勤務。現役時代から緑茶を愛飲していた田村氏は、その老成した雰囲気にちなんで、チームメートたちから「たむじい」のニックネームで呼ばれていたことでも有名だ。

 ビジター遠征先にも「マイ急須」を持参していたほどの〝ガチ勢〟だけに、現在の職場でも緑茶商品の開発&販売に関わっている。この日も報道陣に持参した商品を配布し「冷茶で飲めば甘味が出ておいしいですし、お湯で煎れれば、良い色が出て味わいにも深みが出ます!」とアピール。「故郷の盛り上がりに貢献したい。生まれ育った地元に恩返しがしたいので」と充実した表情で語った。